2020年は本当にスーツが売れなかった。
スーツは当然としてもジャケットやその他の服も売れないのは当社だけではなく、他のアパレル企業、販売店も同じだと思います。
レナウンの倒産、大手服飾チェーンの店舗閉鎖など目に見えて分かるほどのアパレル業界不況の波は当然ながら私のような小さな商売にも影響してきました。
結婚式、イベントの中止などで多くの人が集まることが出来なくなった2020年だったので「着る機会」が減ってしまったことが原因ですよね。
通常の仕事でも、お客様にも会社の同僚にも会わなくてもテレワークで仕事が出来ることが一般化して外出すること無く仕事をこなせるというスタイルは服装文化も変えました。
人としての生き方、人が人とコミュニケーションを取ることが必要無くなったときに、服という存在は必要無くなり、身を隠す、暖を取る、急所を保護するだけのものになり、「礼節」「マナー」とは無縁の物になることを改めて感じさせられましたね。
逆に考えれば服は人とのコミュニケーションがあるから重要な物で、だから考えて服選びをしなければいけないことで、適当ではいけないと言うことも理解できます。
また、外出スタイルで大きく変化したことと言えば「マスク」ですよね。
どんなにカッコイイスーツを着ていてもそこにマスクをしなければいけません。
コロナ禍での必須アイテムになりました。
スーツ×マスクというスタイルが当たりませになりましたよね。
もしかするとメジャーデザイナーのランウェイではマスクスタイルも登場するかも知れません。
トム・ブラウン2020春夏メンズコレクションから
このスタイルはどうかと思いますが、ファッション全体にマスク、もしくはかぶり物が登場してくるのかも知れません。
ファッションが大きく変化する時代が来るのかと思います。
ワクチンが登場しても、このコロナウイルスの教訓で今まで通りのファッションにならないでしょうし、様々な対策を含めたファッションが重要になると思います。
そうなると、これまでの服装、スーツのマナーも見直されるような気がします。
100年以上続いたマナーが変化してくるような気がします。
そんな変化があるのかもと意識しながらファッション業界として今後のオーダースーツやオーダー商品を考えて行かなければ行けないと思います。
本当に大きな変化があった1年でしたね。