ZOZOSUITは失敗だったのか?
様々な意見がありますが大企業のレベルから見たら失敗では無く、リサーチという感覚、話題性でのPRとしては成功だったのでは無いかと思っています。
こんな意見もあります。
https://news.livedoor.com/article/detail/16652495/
私個人としては水玉もじもじ君スーツを着て撮影することで全身の数値が分かったので面白いと思いましたし、どのネットニュースにもその水玉スーツをプライベートで着て楽しんでる画像が見られましたよね。
結果的にZOZOSUITが消えてしまったのですが、消えた理由としては現在オーダースーツブームで見えてきているポイントと共通するものがあります。
まず、お客様本人が自宅でZOZOSUITを着て採寸してオーダースーツを発注するという流れでした。
それで届いたスーツが「サイズが合っていない。」「なんか違う」というオーダースーツらしくない感覚でネットニュースにも流れていました。
しかし、これってリアルな店舗で店員が採寸しても同じ事があります。
オーダースーツブームで街中にオーダースーツを販売する店舗が増えました。
そこで、店員がお客様の体型を採寸してオーダースーツを仕立てて仕上がったスーツを着て貰ってもZOZOSUITと同じ様な、「サイズが合っていない。」「なんか違う」という意見が出るんです。
ある大手のオーダースーツ会社社長は「注文数多いけど仕上がった後のサイズ直しも多い」
と言っていました。
ZOZOSUITも店員採寸も「採寸」には問題ありません。
採寸が問題では無く、「採寸値からのスーツサイズ値変換」が出来ていないんです。
ZOZOSUITはAIが行います、店員採寸は店員が行いますが、AIでも人でも「採寸値からのスーツサイズ値変換」の特性を理解しそれをお客様のニーズに合わせ、満足いくスーツに仕上げるかは私としては「職人技術」と思います。
寿司でも同じですが、自宅で自分が握ることもできますし、安い寿司屋さんだとアルバイトレベルで握っていることもあります。
しかし銀座の寿司屋では何年も修行した職人が握っています。
それぞれに同じ寿司でも違いが出ますし、差もあります。
「職人技術の差」というのは「微妙なバランス」が大切なんです。
増えていくオーダースーツ業界では今まさに店員のレベルが問題です。
仕上がってきたスーツがサイズが合っていないと問題になり、結果的に客足が減ります。
そうならないためリーズナブルなオーダースーツを展開するのであれば「ゲージ服」というサイズサンプル服を用意してお客様に着て頂いてサイズを図ることがゲージという型紙が出来てしまうので問題無いと思います。
慣れた店員でないかぎり、メジャーだけで採寸して、その採寸値からゲージ、ゆとり数値を計算するのは難しいでしょう。
オーダースーツに限らず、洋服のショップは販売するスタッフのレベルによって本当に変わります。
ネット販売も増えてきていますが、まだまだ「人」が重要な気がしますね。