最近、メンズファッション雑誌に復活するかのように登場している「段返り3つボタンスーツ」ですが、どうもよりクラシック傾向にあるようですね。
さて、その「段返り」ですが、ブランドやメーカー、縫製工場によってラペルの返りが微妙に違うんです。
そして、その呼び名も様々です。
通常の段返りは3つボタンスーツの第一釦が完全に裏返しになっていています。
ボタンホールには裏表がありますが、その第一釦のボタンホールは逆になっています。
当然ながら第一釦は留められないので第二ボタンだけを留めます。
そして、「ハーフ返り」中段返りとも言ったりするのですが、ラペルの返りが通常の段返りよりも微妙に甘いんです。
留めるボタンは第二ボタンなので、一見通常の段返り3つボタンスーツに見えますが、第一釦のラペル返りはゆるく、ボタンホールも裏になっていません。
しかしながら、ラペルの芯地は第一釦を過ぎたところまであるので、写真のようにラペルが緩やかに返るんです。
ラペルの返りは職人にとっても重要なポイントなので、どのようにしたいかを伝えて調整してもらうことも可能です。
最近の段返り3つボタンスーツ登場で、またブームになるのかとも思うのですが、私はこれからの時期は暖かくなってくるので、まだまだ2つ釦と思っています。
春夏のスーツは1つ釦でも良いと思っています。
秋冬から段返り3つボタンスーツが出てくると良いですね。