「すぎゆき抄」(173) 同人歌誌「棧橋」89号(2006年・刊)より、「旅の意識」(5)5首をアップします。 知らぬうち背後に立ちて煙草吸ふ青年のあり列車の中に 中国語らしき言葉を話しゐし四人の一人いびき立てそむ 旅すれば自づと歌を詠む慣ひ北の町へと通ひそめてより 六週に一度を通ふ人生の師とぞ仰げる人に会ふため 師の勤むる地の変るたび後を追ひいま金沢市の東の町へ