「地楡」第5号より、「貧しき者の歌」(3)昨日に続き、同人歌誌「地楡」第5号より、「貧しき者の歌」(3)5首を載せる。 下枝に数十匹の毛虫つく靴の底にて踏み潰しけり 連れ出せば散歩の犬は道端の若草に鼻もぐり込ますも 草むらにもぐらか何か穴ありて通へば犬の鼻を埋める 疲れ出づズボンを脱ぎてシャツ脱ぎて下着のままに布団に入れり 散歩できず犬に「ごめんな」うなだれて皆に済まぬと夜雨(やう)の軒下