昨日の「浴槽に」に続き、10首を読んで頂きたい。
夜半に覚めスマートフォンを操作せり我のブログのランクを知り得
休日の朝の幸福にんまりと笑顔になりて再び眠る
ラジオでのフォークソングの特集にわれの知らざる暗き曲あり
二十年のスタンド灯か替へ次ぎし点灯管と蛍光管に
雨風の荒るる午後にて古家の音を立てつつ揺るるが如し
雨風を凌ぎし家は結婚の前のわれにと父の建てにき
予定せし用事をすべて済(な)し終へぬ火曜日はわが指定休日
一日を春の嵐は吹き荒れてひととき止みてまた吹き荒れぬ
憐みを乞ふ身となりぬ定年のあとを働く再任用は
ケイタイのテキストメモを開きても一首もあらず即ち作る