僕の詩集「僕のソネット」の第Ⅱ部に収めるべきだった、「Ⅱ/Ⅶ」(未発表)を掲載する。
先を急いだのも、この為である。次回(未発表作・発表)もお楽しみに。
Ⅱ/Ⅶ
新サスケ
観客席は暗く
踊り子には照明が
古典か新作かは知らぬが
バレエのソロ―
踊り子の動きがゆるくなると
時がブレーキをかける
踊り子の動きがはやくなると
時はあわてて加速する
手をさしのべる
一瞬ごとに
彼女は新しい彼女になりながら
目にみえない速さで舞台が走る
客席が風を切る
私には大地の旋回する音が聞こえる