みんな同じ (20240225) | 元気な障害者

元気な障害者

2004年発症。当初はうつ病の診断。転院を繰り返し、発症から10年目で初めて双極性障害という言葉を知りました。休職、復職後、2016年3月に定年退職。2017年7月から障害者枠のパート勤務。
病気のことだけでなく、日々感じたことを書いています。

こんなことはないでしょうか?

 

今、新卒の新入社員の月給はいくらなのでしょう?

最近の相場は知りませんが、例えば20万円としましょう。

翌年、Aさんは21万円に昇給し、Bさんは23万円になったとします。

それを知ったAさん、

「何故?」

「同期なのに」

「成績に大して差はないのに」

「あいつより自分のほうが頑張ってるのに」

などと不満を持つことでしょう。

 

そのような不満がいくつか出ていることを知った人事部が

「今後5年間は、成績の如何に関わらず毎年全員5千円の昇給とする」

ことを決めたとします。

すると、Aさんを始めとするBさんの昇給に不満を持っていた新入社員の不満が治まりました。

 

Aさんは頑張れば、もしかしたら2万円の昇給があるかもしれないのに、その可能性を犠牲にしてでも、Bさんだけが「得をする」ことは許せない。

 

或いは、こんなことはどうでしょう?

 

運動でも文化でも、なんらかの団体。

芸ごと、学校などなど。

入門1年目の新人が抜擢されて舞台や試合に出たとします。

同期の何人か、或いは先輩の中にも不満を持つ人が出ます。

「何故?」

「まだ1年目なのに」

「大して上手くないのに」

などなど。

 

そこでその団体は、

「入門、入部後3年間は舞台、試合に出さない」

ことを決めたとします。

みんなの不満は治りました。

 

頑張れば2年目に、今度は自分が出られるかもしれないのに、その可能性を犠牲にしてでも、一人だけが「得をする」ことは許せない。

 

不満や疑問を感じながらも我慢してきたものが、他人と比較した途端に我慢できなくなる。

自分が損をしてでも、他人の「抜け駆け」は許せない。

 

「みんな同じ」であることで安心する。

 

少ない時給で我慢しているパートの自分。

明かに自分より仕事をしていない(と、自分が思う)正社員のほうがたくさんもらっている。

それを知った途端に不満が溢れる。

 

これではいけないと思うんですけどねぇ…

 

なかなか…