職場の女性のこと | 元気な障害者

元気な障害者

2004年発症。当初はうつ病の診断。転院を繰り返し、発症から10年目で初めて双極性障害という言葉を知りました。休職、復職後、2016年3月に定年退職。2017年7月から障害者枠のパート勤務。
2024年には顔面神経麻痺を発症。苦しんでいます。

今、一緒に働いている同僚の女性。

私と同じくパート社員です。

30歳。

4歳になるお子さんがいます。

 

いつも正確にテキパキと仕事を片付けます。

細かいことまでよく気付きます。

理解が早く、一度伝えたことは絶対に忘れません。

常識も私と合うので、書類の整理の仕方といった細かいことでも考えが異なることはありません。

(我慢してくれているのかもしれませんが)

 

お子さんの関係でよく休みます。

そうすると途方に暮れるほど業務が溜まってしまいます。

「ぜんぶ処理しきれるだろうか」「1週間で片付くだろうか」

しかし、いったんこの女性が出社すると、あっという間に、1日もかからないですべて片付けてしまいます。

 

私はこれまで40年ほど働いてきましたが、こんなに気持ち良く仕事ができたことはありません。

それは私の責任の重さが以前とは違うことも一つの理由でしょう。

また、40歳近い年齢差もその一因かもしれません。

しかし、それ以上にやはりこの女性の能力の素晴らしさが一番の理由だと思います。

 

先日、その女性から言われたことがあります。

現在、ご主人の扶養に入っていることで、自分の収入は非課税なのだが、そろそろその限度額に達してしまうので、年末まではあまり出勤できなくなる、と。

来年以降、勤務時間を増やすことを考えたいが、扶養から外れると、自分の収入に税金がかかるだけでなく、ご主人は扶養すべき配偶者がいなくなることで税金が増えてしまう。

自分の収入は増えても、世帯の手取りが減ってしまうことが十分考えられます。

ですので、今年はもうどうしようもないが、来年どうするか迷っている、と。

 

今、女性の社会進出を促進するために子育て支援を増やしたり、職場の理解が進むような働きかけがなされています。

しかし、「働きたい人はどんどん働きましょう!そして、税金をどんどん納めましょう!」では、働くことや就業時間を増やすことを躊躇する人もいるでしょう。

 

収入が増えるのだからその分税金を納めるのは当たり前。

扶養者が減るのだから、それまでそのために元通りの税金を払うのは当然。

…なのでしょう。

 

しかし、今までより働いたら収入が減るのでは働かないほうがいいと思うのも当然です。

 

だったら最初から扶養控除や配偶者控除などしなければいい、なんて乱暴な議論もあるようです。

 

子育てをしながら、もっと働きたいと思っているのに働けない。

働けなくしているこの国の税制。

 

どうしたらいいのでしょうね。