【末廣亭】新宿日撮り歩記 | まさこんの写真雑館

まさこんの写真雑館

仕事に遊びに縁の深い新宿の風景、ふらっと出かけた場所の写真、50年前に撮った写真の復元、写真について思うこと、などなど。

 

東京都内に4ヶ所ある定席寄席の一つ。

定席は「じょうせき」と読みます。

大晦日を除く毎日、落語以外にも漫才、漫談、大神楽、奇術などが15分から20分ごとに入れ替わり立ち替わり演じられます。

この末廣亭は約300席で、畳の桟敷席もある唯一の寄席で、特別興行以外は昼夜入れ替えなしでなので、その気になれば12時から20時半まで一般3,000円で楽しむことができます。

 

もう数十年前のことですが、この末廣亭でのこと。

トリの一つ前の演目が終わった途端に10人くらいのお客さんがゾロゾロと出てゆきました。

「え?あと一人いるのに」と不思議に思いました。

しかし、トリの落語を見てその理由が分かりました。

おっそろしくつまらなかったのです。

出て行ったのはそれを知っている通人たちだったのでしょう。

 

今、そういうことを目にすることがあるでしょうか?

おそらくないでしょう。

どんなにつまらなくても、下手でも最後まで見て「あげる」。

学生だろうがプロだろうが。

それが礼儀と考えられているから。

私が見てきたコンサートで「アンコール」がなかったことはありません。

 

アマチュアならいいでしょう。

形ばかりの「アンコール」でその気にさせてあげるのはお互い様なのかもしれません。

しかし、プロにとってはどうなのでしょう?

大したことないのに「お客さんに喜んでもらえた」「受けた」と勘違いしてしまうとしたら。

 

「つまんね〜」と思ってさっさと席を立っても、私以外のお客さんは「優しく」「辛抱強く」拍手をしながら「アンコール」を待っています。

 

こうしてすぐ感情を表に出すから人に嫌がられるんでしょうね…(笑