小学1年生の頃、昼過ぎに忘れものを届けにきてくれた母が、私の教室に入ろうとするときに

何やらうるさい女の子の声が聞こえてくるなと思ってドアまで来たら

椅子の上に立って「う~る~さ~い!!」と大声で、男の子に怒っていた子が私だったという時があった。

 私もそれを覚えていて、椅子の上に立って叫び終えた時に、母が「もーちゃん!?」と目を丸くしていたのを覚えている。

 

  思い出せば、「こうしたいのになぜだ!?」と訴える事が多かった子だったと思う。

休み時間に一人でアスレチックで遊びたいのに、みんなでドッジボールをしなきゃいけない決まりに

「なんでだ!?」と思ったり。

私立だったので指定の黒い革靴があるのだけれど、成長期で新学期の新調に間に合わなくて、エナメルの靴で代わりに使っていたのを、すごく嫌味を言われたりしたのも。

細かい決まりや、皆は、普通こうするものだから、という事に、一々、そんなこといいじゃないか、と思う子だった。

今、思えば私立のとてもコンサバな家の子供たちが高い月謝を払って通っているわけだから、

学校もきちんとさせなければいけない、ルールがあるのはすごくわかるのだけれど。

 

とてもはねっかえりな女の子だったと思う。

 

 そして、先日の一人芝居は、私がこういう人間だったのだ、と確認させてくれたものだった。

皆が、こうするのが普通だから、という事に、そうじゃないんじゃないか、本当は違うんじゃないか、

と叫びたかったから。

それに共鳴する題材を、本を見つけて、表現できた私はとても幸せでした。

 

あ、そうだったのか、私はこういう人間なのだ。なんだ、こんなにシンプルだったのか、と。

 

自分は、どうしたいんだろう?何が欲しいんだろう?と思ったら、自分をふりかえると案外簡単に

見える事があるんだなと、とても軽くなり、また深い気持ちになりました。