ひさしぶりの更新になってしまいました。

今年は、初めて映画祭にいくつも足を運んで、新しいジャンルの映画を観たり、芝居の稽古や茶道も見聞を広めたり、、、、していたような。楽しいこともあったのだから、忘れずにおくればせながら記録しておこうと思います・・・。 いつでも大事なひと時なのですから・・・。

 

 

 先月は、初めて東京国際映画祭をオープニングからクロージングまで見てきました。

今年は、自分がどういう映画が本当に好きで、これから出たいのか、とか自分の想いを確認するような気持で、映画を見ようと思っていたので、本当に、沢山の映画をこの1週間で見ました。審査員でもなんでもないのだけど・・・。

 グランプリはドイツとオーストリアの合作で「ブルーム・オブ・イェスタディ」。

http://eiga.com/news/20161103/15/

場面カット

映画.comさんから引用させてもらいました→同作は、ナチズムの加害者・被害者それぞれの孫が出会い、許し合う姿をコメディと恋愛を交えて描いたドイツ=オーストリア合作映画。製作経緯を問われると「ホロコーストの記録文書を探すなかで、被害者・加害者の孫世代が、楽しそうに一緒に過ごしていることに気が付きました」と振り返り、「ユダヤ人の孫世代が、過去を冗談交じりに話していて『私たちはある種の軽さでテーマを扱ったほうが良い』と思った」と語る。映画のラストでは「次世代への希望」が紡がれているが、「大きなテーマとして、和解に対する希望があります。それを示す象徴が子どもなんです。主人公たちは映画のなかで、長い苦しみの旅路を経て、小さな希望を手に入れます」と打ち明け、プロデューサーのカトリン・レンメ氏も「パーフェクトなエンディングです」と誇らしげに語っていた。

 

 とっても素晴らしい映画でグランプリなのも納得。

ドイツ人とフランス人が、それぞれ国のことも背負ってはいるんだけれど、それとは別に個人的に、お互いを理解して惹かれ合って受け入れていく様を描いている。ベッドシーンもあるんだけど、もはやエロティックなシーン、というのではなくて、もう、お互いをなぐさめたり、いたわるようなものとして、そこを描いているところが、さすが、ヨーロッパって成熟してるなぁ・・・

 

 こういう例えをするだけで炎上しそうな世の中ですが、例えば、二次大戦の、韓国と日本の当時の問題の研究所があるとして、そこで働く日本人(しかもその人のおじいさんが、例えば軍人でA級戦犯とされる人だったりして)と、同じくそこで働く韓国の人が(しかもその人の身内がで既にそのA級戦犯と直接関わって亡くなっているとして!)恋に落ちるストーリー。そしてそこで、「バカヤロー、日本人が(もしくは韓国人が)作った地ビールなんて飲めるか!」とか、言って、「では、タイのビールを・・・」というタイ料理の店員さん。なんてシーンがあったら?それでも、二人は、お互いの傷ついているところを、励ましたり、「いいじゃないか、そういう事もあるよ、あなたは悪くないよ、分かるよ」って個人的に許し合っていく。日本でもそんな話を作れたら、すごいなぁと、思ってしまう。

勇気がいる題材を、このクリス・クラウス監督はさすが、ヨーロッパ。ぐっと踏み込んで、コメディに仕立てあげている!しかもロマンティックさもあるのだから、脱帽。

 上映中は、沢山の外国人の方も、真剣に見ているのが同じ空間にいて伝わってきて、エンディングでは、それはもう拍手喝采ドキドキ

 

クリス・クラウス監督(またまた映画.comさんより写真を拝借)

、私はどうしても「素敵でした」って言いたかったです。終わった後に、クロージングパーティで探したけれど、見つからず・・・。

こういう良い作品は日本でも公開されると良いのですが。さて、いつになるでしょうか。私ももう一度、見てみたいです。

 

スウェーデン=デンマーク=ノルウェー合作映画「サーミ・ブラッド」(最優秀女優賞&審査員特別賞)のアマンダ・ケンネル監督とレーネ=セシリア・スパルロクさんと、クロージングパーティで♪IMG_20161104_233556724.jpg

スウェーデンの少数民族の差別問題を描いていて、「この問題は自分こそは伝えなければ」という想いで始まったそうです。わたしなら何を撮ろうかな、そんなことも考えたりする、本当に素晴らしい機会でした。世界中の人が同じ映画を通して、一緒に感じたり考えたりできるなんて貴いことですよね。

 こちらは、オープニングパーティ。IMG_20161127_232154649.jpg

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メリス・ストリープさんも来日。日本の着物のようなドレスを着ていらっしゃいますね、なんか、嬉しい。

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これは、大好きな中山美穂さんと、岩井俊二監督のトークショー。

「みんな、ミポリンが好き」っていう空気に包まれた会場でした。

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来年は、私も出演作品を持って行けたらと思います♪