白い薔薇の花束を59 | 嵐は宝物。相葉雅紀さんは特別な存在。そして、なにわ男子道枝くんを愛でるブログ

嵐は宝物。相葉雅紀さんは特別な存在。そして、なにわ男子道枝くんを愛でるブログ

マトリョーシカこと、マトちゃんです。

嵐相葉雅紀さん、なにわ男子道枝駿介くんが大好きです。

櫻葉erを卒業いたしましたが、櫻葉腐小説は残してあります。
嵐は宝物。



「ただいま」


雅紀の涙を拭った手を握りしめた。

あんな事しちゃうなんて。


「あれ?母さんは?」

「奥様は明日にお戻りの予定ですよ」


ま、いつもの事だから。

1人で食事をとった。



今日一日、凄く心が動いた。


教室では、強引に近づいてきた。

太陽の様な笑顔で。

チャラチャラした微笑みで。



なのに。

今日は、苦しそうに笑ってるから。


男のくせに、涙を流すから。



戸惑うことばかりで、胸が苦しい。




明日、

明日、雅紀が温室に来る。




いっそのこと、全てを話してしまいたい。

話して、許しを乞う方が…。


いや、それは俺が救われるだけ。

自分が楽になりたいから、だけ。






「翔くん、おかえり」

智くんが入ってきた。

いとこ同志。

温室を挟んで向こう側に住んでるから、こうやってよくうちに来ていた。


「あの子と、出かけたの?」

「…出かけた」

「大丈夫だった?」

智くんは雅紀の事になると、こうやって聞く。


「大丈夫だよ」

「……大丈夫な顔、してないけど」



智くんはどこかぼーっとしている様で、実はもの凄い観察力を持っている。



「あ、頼まれてた薔薇、そろそろ元気になってくと思うよ」

ふふふって笑う。


いつも、のらりくらりと話をかわされていくんだ。


「智くん」

「んー?」

こうなったら何言っても無駄かも。


「翔くん、穏やかだけど泣きそうな顔してる」


えっ?

えっ?

と、口をパクパクさせた。



「相葉って子でさ。あの遊び仲間だち。賭けしてるみたいだよ?」

「賭け?」


うん、と頷く。



「大丈夫?」





な訳ない。

俺が雅紀にした事。


変わらねえ。




“指定の子に声をかけてるみたいだよ?”って。




やっぱりか。



裏があるって思った。



「心配してるんだよ?」


「智くん」


「ん?」

「明日、雅紀、温室に招待したんだ」

「は?なに言ってんの?」

「それでもいいんだ。あの子の笑顔が見れれば」

「翔くん…だってさ。人を好きになった事、ないくせに」


強い智くんの目に、少し動揺した自分がいた。





つづく