甘草13 「緊急提言! 赤ちゃんに起これば最悪の事態」 | まさきせいの奇縁まんだらだら

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原因不明の「声が出ない症候群」に見舞われ、声の仕事ができない中で、人と出会い、本と出会い、言葉と出会い、不思議と出会い…

瀬戸内寂聴さんの『奇縁まんだら』というご本を真似て、私の「ご縁」を書いてみようと思います。

まとめ(次章)を書いていたら、ニュースが入ってきた。

最近、肝炎で子どもが亡くなるという事例が何件もあるようだが、原因はわかっていないという。

 

 

このニュースで思い出したんだが、鹿児島でのCM撮影で、自分の出番が終了してお弁当を食べた直後から、あちこち痒くなってきて、それでも夜もみんなで食事を楽しむくらいはできたのが、

 

翌日は全身症状になって、帰りの飛行機では耐えられず、ずっとトイレにこもって全身をかきむしっていた、ということがあった。

土日はさんで、月曜日に病院に行ったが、その頃にはすっかり収まっていて、お医者に話しても疑いの目で見られただけだった。

プロデューサーは牛肉じゃないか?と言ってたけど、実はこの時、阪神淡路大震災が発生してから、確かまだ数日で、大阪に単身赴任の父や神戸と姫路に住む弟たち、灘や垂水の友人たちのことが心配で不安で、家を出る直前までテレビにかじりついていたんだが、それを振り切って平気なフリで鹿児島へ行く飛行機に乗ったんだ。

だから私は、ストレスで起こった心因性の肝不全ではないか?と思っていた。

 

腎臓透析をしていた知人が、肝臓の調子が悪いと「全身カユカユ症」になると言っていたからなんだが(その知人は生体肝移植が成功!)

「ストレス性急性肝不全」と勝手に命名して、

症状は「全身が痒くて痒くて死にそうに痒い」

 

そんなもんで?と思うかな。でもあの時は、関西に縁のある人はきっとみんな、テレビに映し出される街や道路のあまりの惨状に、現実かどうかもわからなくなっていたんじゃないかな。

炎に覆い尽くされていく灘の映像に、そこに住む親友の姿がだぶり、東京は地震が怖いから行かないと言っていたのにね・・・などとテレビに向かってつぶやきながら、数日は夜も寝ないでテレビを見ていたよ。

私ってこんなにデリケートだったのか?と自分なりに、そのショックの大きさに驚いたんだが、カンゾウが関係しているなら、信憑性が高まる。肝細胞の溶解とか?前に書いた推測メカニズムの章をリンクしておくので、興味があれば見て欲しい。(長いから後ほどで)

 

 

今考えると、お弁当の焼き肉のタレか揚げ物用ソースか漬物にカンゾウが含まれていたんだろうな。その年の撮影は自粛ムードだったのか、テレビ局のスタジオで撮影していて、お昼も簡素に、食べられる人から食べる、という感じだった。

夜は代理店が一席もうけてくださって、舟盛りのお刺身と焼きもののお肉だったように思う。(鹿児島はどちらも美味しいもんね)お刺身を甘いお醤油で食べたのは間違いない。

その年はたぶん写真どころでは無かったので、前年の同じシリーズの鹿児島ロケから。

ありがとう、メイクさん

 


1994年2月、カメラが大きい

どちらかの原因だけでも、それなりに症状があったかもしれないけど、この時は恐らく、ストレスとカンゾウが重なって、「全身カユカユ症」として発現したんじゃないかな。

その後も2回カユカユ症が出て、その2回は「そんなストレスあったかな~?」と思っていたが、仕事がうまくいかず、謎の出血はあるわ、頭に謎の突起はできるわ、と慢性的ストレス中での、カンゾウとの合併症?というなら、うなずける。

マジホント、手も足も小指の先まで痒いんだ。顔も頭も痒い。でも、いくら掻いても痕が残らないとは、不思議な私の皮膚のおかげでしかない。

 

ストレス状態にカンゾウが加われば、私のような大人でも全身症状になる。

子どもの場合、カンゾウ含有の薬はもちろん、全身に塗ったスキンクリームの可能性もあるし、特にヨーロッパで報告があるようで、お菓子によるリコリス中毒も考えられる。

 

(カンゾウに限らず、身体に合わないスキンクリームを塗ると、空咳が出ることがあるので、一つの目安になる。咳が出たら、必ず、全身を洗い流して、以降使わないであげてください。 ※咳が出ないから確実に大丈夫というわけではありません。)

私に起こった様々な症状から考えれば、小さな子どもなら死んでおかしくないレベルの中毒だろう。私でさえ、けっこう血を流したのだ。


それでもやっぱり、全く関係ないのかもしれない。

少なくとも、医療機関での判断となれば、報告例の無い「カンゾウによる急性肝不全」なんて、誰も信じてはくれないし、調べるにしても証明できるまでには相当の時間がかかる。

それでも、0.0001%でも可能性が考えられるなら、気にしておいて損は無いと思うんだ。蜂蜜を気にするのと同じレベルで、甘草も気にした方がいいんじゃないか。

例え10万人に一人だとしても、その一人があなたの子どもや甥姪、孫かもしれないんだ。決して人ごとではなく、誰にでも、誰の周りでも起こり得ると認識して欲しい。

私のようなカンゾウダメジアンが、世界中に私一人なんてことがあるハズ無いもん。

10才くらいになって、内蔵がしっかりしてくるまでは、カンゾウは避けた方が無難だろう。そして、カンゾウダメジアンではない、と確認できるまでは、気をつけてあげて欲しい。

できれば、妊娠中のお母さんも、避けた方がいいと思う。お母さんが大丈夫でも、妊娠中にカンゾウに曝された子どもが、それが原因でカンゾウダメジアンになる可能性も考えられる。

「赤ちゃんにも使える」というスキンケア商品でも、カンゾウ(グリチルリチン酸ジカリウム)が含まれているものがある。カンゾウに耐性がある人にとっては、なんてことないんだろうね。

洗剤などより先に、スキンケア商品の成分を気にしよう。

どうか、あなた自身や周りの大切な人を守るために、カンゾウという薬物を、あらためて見直して欲しい。

たかだかカンゾウごときもので、人生の貴重な時間を無駄にしたり、夢を絶たれたり、まさかでも命を落とすなんてことがないように。
たかがカンゾウ、されど、我らカンゾウダメジアンにとっては、猛毒だ。
甘く見ない方がいいと思う。

あなたの周りの、特に、小さなお子さんがいる親御さんたちに知らせて欲しい。

「カンゾウ、怖いから気をつけて」って。

 

追伸:

 

その後、高校の同級生たちと、震災から数年経って復興した神戸で再会できた。

灘に住んでいた親友とは、勝沼・白州ワイン&ウイスキー試飲紀行で、富士山を見て、ついでに日本酒まで飲んだくれたよ。

みんな、今も元気だ。