最近、食べるのが楽しみで、これまでの人生を損したような気分だ。
カンゾウレポートも終盤にさしかかり、いよいよ最後のカテゴリー「食品」だ。
甘草は医薬品の材料でもあるが、「甘い草」というくらいで、甘味料としても広く使われている。
どうして食品が最後になったのか。それは、
これを書き始めた時点の私が、食品からの影響はそれほど受けていないと思っていたからだ。
ご想像の通り、それは全くの勘違いだった。話を進めよう。
ところで、私はソースが大好きだ。
関西に長く住んだからかもしれないが、子どもの頃からたこ焼き、お好み焼きが特に好きだった。
鳥取にいた中学1~2年生の頃、ソフトボール部に入っていて、公式試合の帰り(私は万年補欠)、部の仲間と鳥取駅前の確か大丸(のたぶん地下)のスナックコーナーで、カウンターに座ってお兄さんの作ってくれる焼きそばを食べるようになって、焼きそばも大好きになった。
胡椒が効いた、子どもには刺激的なソース焼きそばで、試合の時はこればかりが楽しみだった。
↓YouTuberエプロンさんのレンチン焼きそばからのアレンジ。
キリイカと桜エビ入り。クセになる美味しさよ。(レンチン用麺は\18-安い方が美味しい)
東京で一人暮らしを始めて、たこ焼き、お好み焼きは家で作るのは面倒なのであまり食べなくなったが、逆にソースものの代表として、ソース焼きそば、いや当時は、飲み屋さんで焼きうどんを覚えたうどん好きな私は、ソース焼きうどんを頻繁に作るようになった。
もうほとんど、ソースを味わう為のようなものだ。
世間でとんかつがブームになって、私も事務所の先輩たちと目黒の「とんき」によく行った。行列がない時間に行くので並んだ記憶は無いが、当時ものすごい人気店で、キャベツもソースも美味しかった。
現在も、ソース焼きそばととんかつは、我が食卓に健在だ。
フライパンで焼く焼きそば「富士宮むしめん」\98-(中身入ってるのを撮りたかったけど、売り切れだった)
ところが、そのソースに、甘草入りのものがあったんだ~~
ソースであれば、どのメーカーのものも美味しいので、その時に安くなっている商品を選ぶ。少しずつ味は違うし、どれかと言われれば「ブルドッグ」派だが、それもなんとなくで、少し好み、そうでもない、といった程度。
焼きうどんなど大量の胡椒と紅ショウガで、とんかつは大量の辛子で(紅ショウガも辛子も大好きなんだ)、ソースの味の差など吹き飛んでしまっていた。
それがそれが。
浜松に来て、自分がカンゾウダメジアンだと判明した時、ちょうど使っていたソースが、カゴメの「トンカツ」「中濃」で、甘味料が甘草だった。
近所でカゴメしか売ってなかったので、カゴメだったんだけど、甘草が判明し、慌ててWEBでブルドッグの成分を調べて甘草が無いのを確認してから、通販でブルドッグソースを取り寄せた。
実は、咳や鼻血が出る頻度には波があって、全く出ない期間もあったんだ。そして突然、ぶり返す。
もしかしたら、あの絶不調の頃、さらにその前の目が内出血した時も、ソースがカゴメだったのかもしれない。
(なんとこのことに思い当たったのは、この章を書いていて。絶不調とソースの因果関係なんて全く考えもしなかった。まさか私の大好きなソースが・・・)
しかも、ソースだけじゃなかった。現在の手持ちを調べたところ、
フード・キン「さしみ醤油」(大分のお土産・甘い醤油)甘味料:甘草
陣中「牛タン仙台ラー油」(仙台のお土産)甘味料:甘草
があった。
そういえば、屋久島に行った時、トビウオのお刺身のお醤油が甘かったのが美味しくて、東京でも甘いお醤油が売られているのを発見して、お刺身や卵ご飯に使っていた時期があった。
フードキン醤油と牛タンラー油はもらいもので、お醤油は浜松に来てから開けたからほとんど使ってなくて、ラー油は未開封だ。
ラー油にもお醤油にも申し訳ないが、廃棄させてもらうね。ごめんなさい。
・・・でも甘味料なら、砂糖とか水飴とかでいいじゃん~
ハーブティもある。
こちらは、リコリスという名称で表記されている。ヨーロッパではリコリス菓子というのがポピュラーだそうで、リコリスで甘くしたお菓子だな。
漢方に使われる甘草とは少し違って、スペイン甘草という種類なんだが、甘草には違いなく、私はお腹が張ってしまう。
ホワイトラムのバカルディと、このハーブティを使って、なんちゃってモヒートを作ったんだ。味的には微妙だったけど、まあモヒートな気分は味わえた。
ところが翌日、お腹が張った。最初は、まさかハーブティが原因とは考えず、便秘かな~と張った時いつも思うことを、思っていた。
やがて、グリチルリチンを知り、リコリスと呼ばれている種類があることもわかった。
それで試しに、再度なんちゃってモヒートを作ってみたんだ。
そしたら、翌日お腹が張った。
もう原因は明らかだ。
そして、「ヨーロッパのリコリス菓子」と書いて、ふと思い出したのだけど、イギリスのオックスフォードに、初めての語学研修で3ヶ月ほどホームステイしていたことがあった。23才の1~3月で、その間に時代は平成に変わり、消費税が導入された。
インターネットなど無かった時代、朝日新聞の国際版から1日遅れで情報を得ていた。
そんな、滞在してまだ最初の頃だったと思う。ヒドイ下血があったんだ。
その頃、昭和天皇のご容態が「本日、下血が~」などと報道されて、下血という言葉を知ったばかりだったのだが、まさしく「下血」だった。
「血がにじむ」じゃなく、びしゃーっと流れ出るんだ。
もうホント、ひゃ~っっ!!!、だったよ。
しかも異国の地で、英語で説明もできないし、きっとお医者のアドバイスもわからない。
そして、いくらかかるかわからない。もちろん保険には入って行っているけど、その保険でカバーされるのかもわからないし、入院で手術なんてことになって、そのまま死んでしまったら・・・見られて、お金を取られて、大損だ。とかそんな理由で誰にも言わなかった。
『セイロガン糖衣A』で治らないかな~と、持って行ってたので飲んだように思う。
おやつタイム これじゃ日本みたいだね ※二人とも元気かな~
今調べたら、普通の『正露丸』はカンゾウで、『糖衣』の方はムカンゾウだった。
私は普通の『正露丸』が苦手で、普段から全く使ってなかったのだけど、旅行時の常備薬としては、当時、食あたりや下痢に効きそうな薬を他に知らなかったので、せめて味がわからない『糖衣』の方を携帯していた。勘が働いたってことかな。
『糖衣』が効いたのか、3日ほどで下血は治まり、その後は何事も無かったようにどうもない。以降生涯でもう1回あったが、「ああまた下血だ」程度の認識で、「どっか腸内が損傷したんだな」で、それも含め、今の今まで忘れていた。
そういえば、初めて咳が止まらない発作が起こったのも、このオックスフォードでの授業中だった。(子ども時代は除く)スクールの中休みに、イタリアへ1週間プチトリップして戻ってからだ。ローマは空気が最悪だったので、そのせいだと思った。
ローマ コロッセオの中 空気悪くて、遺跡も真っ黒
ローマのリストランテ 出されれば、なんでも食べる
咳止めなんて、当時は常備してなかったから、ドラッグストアでなんかそれっぽいシロップ薬を買って、自分をだましていた。
咳の発作は、在学中に数度あったけど、何が原因だったんだろう。日本に戻ったら、咳の発作も無くなった。
その数年後、京都に行った後、やはり咳が止まらなくなって、オックスフォードのシロップの記憶で、その時は咳止めシロップを使いまくった。たぶんまだ、購入制限が無かった時代だ。その頃、一番気に入っていたシロップが、しばらくしたら、どこにも見つけられず、成分とかで条例の制限に引っかかって製造中止になってしまったのかな~
思い返せば、オックスフォードもイタリアも、恐らくリコリス入りの何かを大量に食べたか飲んだことが原因じゃないだろうか。珍しいものは、一応食べてみる主義だ。
週3~4で飲んでた
京都の時は、2月に薄着でイベントに出て雨に降られて風邪を引いたんだ。私は丈夫で、普段ならそんな程度では風邪も引かないのだけど、現地で何か食事をして、具合が悪くなり、それでさらに葛根湯を勧められたかもしれない。
この時は、東京に戻ってから気管支炎?かと思うようなヒドイ状態になって、でも熱が無いのでお医者ではなんとも診断されなかったんだが、坂が上れないくらいにゼイゼイしていて、ただの風邪は無いよね。
どちらも、普段とは違う環境で起こっている。食べ物が原因とみるのは不自然じゃないし、いや恐らく、カンゾウだったんだろう。
サヨナラパーティ 別に仮装じゃなくていいのに、なんかみんなこんなんなってた
語学研修、楽しかったな~
今後、行ける機会があったら、その時は要注意だね。早く気軽に行けるようになればいいけどなあ。
ただ、食品の場合、これがけっこうくせ者で、「甘草」と表記されていれば避けられるが、ただ「ソース」とか「ケチャップ」とかの表記では、何が使われているか、わからない。
外食ともなれば、もう全くのお手上げだ。けど、それくらいは許容範囲ということで、気にしすぎるのも止めよう。
とはいえ例え微量でも、蓄積するものなら影響がある。
だからもし自分が、カンゾウダメジアンの気配が少しでもするなら、最悪の病気を引き起こさない為に、せめて自宅でだけは脱カンゾウ、断カンゾウを試してみよう。
続く。