3月初めてのブログ。
ちょっと内容が少し重たいかもしれませんが、数値から見えた意外な結果です。

これはボクが住んでいる、さいたま市の統計数です。
さいたま市は、日本で10番目の政令指定都市であり、今年で政令指定都市となって11年目。
人口は123万4000人(平成23年4月1日現在)
これは全体の人口ですが、後々の統計の為に必要なので先に18歳未満の人口数も記載しておきます。
人口は123万4000人中、18歳未満は28万521名です。

先日ちょっと自分で調べてみました。
何を調べたかというと、障害者手帳の発行数(取得数)です。
なお、今回は身体障害者に関しては割愛します。

まずは療育手帳発行数
現在、療育手帳発行数は5550名です。
そして精神障害者保健福祉手帳の発行数は5639名です。

この発行数から18歳未満の数値を出しました。
療育手帳発行数5550名中、18歳未満へ発行されている数は1573名です。

ちょっと不思議?
18歳未満の人口が28万521名に対して療育手帳発行数は1573名と少ないと感じました。
人口比率から計算すると取得比率は0.56%です。

ん?自閉症って100人に1人って言われていますよね?
と言うことは、知的障害は脳性麻痺などの自閉症以外の人も含まれているので、その比率から見るとIQ70以下の知的を煩う自閉症の人でも手帳を取得していない子どもがたくさん居るってこと?
この1573という数字はあまりにも少ないなぁと驚かされました。

でも、もっとビックリする数値がありました。
それは18歳未満に発行されている精神障害者保健福祉手帳です。

なんと発行数は32名でした。
精神障害者保健福祉手帳の発行数総数5639名に対して18歳未満は32名。
18歳未満の人口比率からみると0.01%です。

ボクが何を言いたいか分かります?

知的を煩わない自閉症やアスペルガーなどの広汎性発達障害(軽度発達障害)の子どもで、療育手帳が発行されないから、代わりに精神障害者保健福祉手帳を取得して療育を心かげている人は、わずか32名しかいないということです。
もしかしたらこの精神障害者保健福祉手帳を取得したのはてんかん障害かもしれません。
と言うことは、18歳未満で知的を煩わない発達障害者は全く手帳を持っていないということが分かります。

これには様々な理由があるでしょう。
「手帳を取ろうと思ったけど市が認めなかった」
「手帳が取れなかったから諦めた」
「手帳を取ると障害と認定されるので子どもの将来を傷つけたくない」
「障害だと気がつかなかった」
等々・・・

これに対してボクがどうこう言うのは、子育ての考え方の相違ともなるのでここでは意見を控えますが、実際に数値から見た統計はこのようになりました。

手帳がある事が良いとは限りません。
しかし、手帳を取得してキチンとした療育機関の診療と、周りへの認知と理解を示せば方向性も見えてくる可能性もあります。
ただ障害手帳となるとハードルが高くてなかなか取得に踏み切れないという方も多いと思います。

ここで、市としては窓口をちょっと広くして、小児精神科医の診療に基づき、軽度発達障害が認められたのであれば、手帳がなくても支援を受けられる体制も必要かと思います。
実際にそのような動きはさいたま市でも出てきました。

ですから「ちょっと気になる子」に対してはもう少し窓口を広くして、親や未就学児童であれば保育園や幼稚園の先生たちがアンテナを張ってケアができるような体制もできたら良いなぁなんて思いました。

発達障害の療育は早期発見・早期療育がとても効果的です。
可愛いお子さん達の為にも、大人がシッカリとアンテナを張ってやりたいですね。

また皆さんもお住まいの地域でちょっと調べてみると良いかもしれません。
以外な結果が見えてくると思います。