「心が締め付けられるような思い」とはまさにこのような事なのかな?と感じるほど、辛い記事がありました。

40代姉妹死亡:「生活苦しい」区役所に3回相談 札幌
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120124k0000e040157000c.html

もうこの事故(事故と表現しておきます)は、本当にその時の状況を考えると、何度も心が締め付けられるような思いになります。

記事を抜粋します。
知的障害のある妹(40)と姉(42)とみられる遺体が見つかった。
姉は10年6月、11年4月、同6月の計3回、区役所を訪れ「生活が苦しい」と訴えた。2人の収入は中程度の知的障害がある妹の障害年金だけだったとみられる。
姉は3年前に脳外科を受診した記録があり、体調不良を自覚しつつ職探しをしていた可能性がある。区内の民間障害者施設によると、姉は約1年前に妹の通所の相談に来たが、決まらないまま連絡が途絶えたという。

お姉さんは推測では12月20日頃、脳内血腫により突然亡くなり、そして知的障害を持つ妹は、そのまま1人取り残されたと思います。
また・・・

一方、妹とみられる遺体の死因は凍死で、死後5日~2週間。料金滞納のためガスは11月末に止められており、室内は冷え込んでいたとみられる。

そして最後の方に記事に書かれています。
昨年12月15日に家賃滞納分の振り込みがあり、それから数日内に姉が急死したとみられる。同20日に「111」など複数の発信記録が姉の携帯電話にあった。残された妹が110番など何らかのSOSを出そうとしたのかもしれない。

姉は3年前に、脳外科を受診した記録があり、体調不良を自覚しつつ職探しをしていた可能性がある。

体調不良の中で、一生懸命に仕事を探して、知的障害の妹を支えてギリギリの生活。
そして妹が唯一頼りにしていた、姉が脳内血腫により突然亡くなってしまった。

その中で「「111」など複数の発信記録が姉の携帯電話にあった。残された妹が110番など何らかのSOSを出そうとしたのかもしれない。」と必死に、外部へ何を訴えかけていたと思われます。

この背景を考えると本当に心が痛む内容です。

「だからこうしなければいけない」とか「行政がシッカリ・・・」などという事は簡単に書けません。
問題は、助かるべき妹まで道連れになってしまったということ。
他の情報では、テーブルの上には4万円が置かれていたとも言われています。

お金の使い方も分からない。そして電話のかけ方すら分からない。
そして寒い中で、空腹になり、凍死してしまった悲しい結末。

知的障害者が持っている、ある意味「自立できない」という弱点が如実に表れてしまった事故でした。
ボクはこの事故によって、取りあえず我が子の環境だけでも同じ轍を踏まないように、考えて行きたいと感じました。

この姉妹のご冥福を心よりお祈り申し上げます。