先日、中国の浙江省温州市で起きた中国高速鉄道の追突事故。
まずは、犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。

この事故は中国の慢心を結果として表した、ひとつの事故でもあると感じた。
当時、かなり悪天候状態で、追突された車両は緊急停止していたらしい。
そこに後ろから別の車両が追突してきたようだ。
まだ詳細は分かっていないので、一概には言えないが、緊急停止装置(ATS)が動作しなかった原因とも言われている。



しかし、この追突してきた車両にちょっと注目したい。
この車両はCRH2E型というタイプ。
いま中国の新幹線はCRH1型から5型まである。
このCRH2型は、日本の新幹線であるE2系1000番台をベースに製作されたものである。

しかし、中国はこの新幹線を勝手に改造してCRH2E型という物を作った。
これは、川崎重工が設計した速度基準を大幅に上回る速度で巡行し、なおかつ寝台車両に改造したものであった。

これを作るにあたり、日本の川崎重工は書面にて抗議と「責任は一切負わない」という事を伝えていた。
このような背景がある。

実際にボクも北京に行ったときにこの車両を見ている(恐ろしくて乗る気にはならなかった)

話は変わるが、今年の3月に上海に行ったときに、リニアモーターカーに乗った。
最高時速が400kmを越える速度で巡行する列車だ。
これを乗ったのは、ドイツ製だから。
もしこれがMade In Chinaであれば興味本位でも絶対に乗っていなかったと思う。

決して中国を悪く言っているわけでは無い。
ただ日本の製作技術と、安全基準は世界からみても優れた技術を持ち、様々なテストを行って何度も検証され改良されていく。
そう考えると、日本ではリニアモーターカーは40年以上も前から研究されているが、まだ実際には走っていない。
それに比べると、この上海のリニアはドイツ製ではあるが、上海万博にあわせて、世界にその台頭を誇示しようとする目的があったのかもしれない。
実際に乗ってみて、凄いということより恐怖を感じた。
上海のリニアモーターカー思った以上の騒音と揺れを感じた。


リニアについては個人の主観だけど、今回の中国高速鉄道についても技術の台頭で中国はかなり慌てているような気がした。
そんな中でこの独自車両では何度も故障が続いており「いつか大きな事故にならなければいいけど・・・」と感じていた時に今回の追突事故だった。

この技術軽視が多大な被害とたくさんの生命を奪う。
まずは1人でも多くの方が救助されることと、そしてこのような事故が二度と起きないように安全対策については力を入れて欲しいと感じた。

PS..車両については独自調査のため、多少の間違いがあるかもしれませんのでご了承下さい。