古事記の歌から


須賀の地に宮を作った時に、雲が立ち上ったのを見て、速須佐之男命が詠んだ歌


八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに

八重垣作る その八重垣を


やくもたつ いづもやへがき つまこみに

やへがきつくる そのやへがきを


幾つもの雲が沸き立つこの出雲の八重垣は妻を包み隠すために、八重垣を作る、八重垣を


別の詠みをすれば


「やくもたつ」は、「八組も立つ」

「いづもやへがき」は、「出づ八上が城」

「つまこみに」は、「積ま込みに」

「やへがきつくる」は、「八上が城作る」

「そのやへがきを」は、「その八上が城を」


「八重垣」は、「八上が城」と、とても高い館を意味する


雲にも届くかのようなとても高い宮を作ったのだ


国譲りの時に、大国主命が、住処として天の御舎を作らせたとあるが、速須佐之男命の時の宮も、それに並ぶほどの宮を作っていたのかもしれない