万葉集の歌から


下野の 三毳の山の 小楢のす

ま妙し児ろは 誰が笥か持たむ


しもつけの みかものやまの こならのす

まくはしころは たがけかもたむ


下野の三毳の山の小楢のように妙なる子は誰が笥を持つのだろう



「しもつけの」は、「其面付けの」

「みかものやまの」は、「み彼者や今の」

「こならのす」は、「小楢の鬆(巣)」と、小楢の隙間に

「まくはしころは」は、「設くはし頃は」と、設けた頃

「たがけかもたむ」は、「た掛けかも矯む」と、巣を掛け形を整える


この歌は、梟(面付け)が、小楢の鬆に巣を設けることを詠んでいる