「榊(さかき)」は、神の宿る木

だから「神」と「木」を組み合わせた国字を作った

神が宿る木は、先端が尖った枝先や葉先を持つ木が使われていて、若松(わかまつ)、招霊木(おがたまのき)、「榊(さかき)」など

「榊」は、神へ奉納する玉串(魂奇し)に使われる

玉串は、神前に捧げる神垂(しで)や木綿(ゆう)を付けた榊の枝

由来は、日本神話の天照大神が岩戸隠れした際の神事に遡る

神霊の依代として玉串が使われた

「榊」は、今では、榊を使うのだが、神事に使う木が「榊」であり、「榊」が良く使われたから名前として定着したようだ


だから

「さかき」は、「然(さ)+懸く(かく)」

「然」は、そのように

「懸く」には、垂れ下げる、掛け渡す、の意味がある

「さかき」は、神霊が垂れ下げる木、神霊を掛け渡す木の意味を表しているのだろう


「招霊木」と書いて、「おがたまのき」は、神木とされ、神前に供えられたりする

「おがたま」は、「招く(おく)+霊(たま)」からの変化と言われる


たから、

「榊」も、神霊を招く意味からの命名だろう



「樒(しきみ)」は、

幾つもの名前、「樒(しきび)」「花の木(はなのき)」「花柴(はなしば)」「墓花(はかばな)」「仏前草(ぶつぜんそう)」「香木(こうのき)」「香柴(こうしば)」「香の花(こうのはな)」「抹香(まっこう)」「抹香木(まっこうぎ)」「抹香の木(まっこうのき)」がある

仏事や神事に用いられ、墓地に植えられたりする

だから

「木」に「佛」で「しきみ」と読む国字まで生まれている

「樒」は、抹香や線香に用いられることもある

これは、「樒」が有毒で、独特の香りを持つため、邪気を払う力があると考えられていたからのようだ


人が死ぬことに係る名のようだから

「死に消ゆ身(しにきゆみ)」から「しきみ」なのではないか