やまと歌は | masaka3936のブログ

    やまと歌は

    紀貫之

    やまと歌は 人の心の 種として
    萬の言葉 とぞなれりける

    やまとうたは ひとのこころの たねとして
    よろづのことば とぞなれりける

    沓冠は
    やひたよと
    はのてばる

    から
    豊多日や、葉の出ばる
    取る葉よ、立ての日や葉
    や、葉の日、立て葉よ取る
    や、日多代取る果ての葉
    と詠む

    また
    豊多秘や、葉の出ばる
    取る葉よ、立ての秘や葉
    や、葉の秘、立て葉よ取る
    や、秘多代取る果ての葉
    とも詠む

    沓冠は

    やまと歌は 秘との心の た寝として
    萬の言葉 とぞなれりける

    やまと歌は、秘した心を寝かせた萬の言葉となる
    と詠む

    やまと歌は 人の心の 種として
    萬の言葉 とぞなれりける


    やまと歌は、人の秘した心を種として寝かせた萬の言葉となる


    やまと歌は2


    紀貫之の「仮名序」の冒頭の一節は、和歌だ

    やまと歌は 人の心の 種として
    萬の言葉 とぞなれりける

    やまとうたは ひとのこころの たねとして
    よろづのことば とぞなれりける

    沓冠は
    やひたよと
    はのてばる

    「やまと歌は」では、沓冠を
    豊多日や、葉の出ばる
    と詠んだ

    また、これは
    問与他秘や、葉の出る
    とも詠める

    またさらに、
    やは、秘の立て代葉取る
    とも詠める

    またまたさらに、
    取る葉よ立ての秘や葉

    またまたまたさらに
    葉の出ぱるとよ秘や

    まるで
    沓冠の詠み方は、何通りの詠みが出きることを教えてくれているようである

    沓冠のひとつの詠みに
    取る葉よ立ての秘や葉
    があった
    これを
    取る葉よ縦の秘や葉
    と解釈すれば、
    句を横断して詠めと指示していることになる

    初句は、やまとうたは 
    二句は、ひとのこころの 
    三句は、たねとして
    四句は、よろづのことば 
    結句は、とぞなれりける

    句を横断して詠めば

    豊多秘やまと、音路ぞ撫づとのと得来し告れり、語出語他貼ろ解ける葉の

    歌の詠み解きを示している



    この歌は、次の様に詠めば、更に、言葉が隠されていることのようだ

    やまとうたは ひとのこころの たねとして
    よろづのことば とぞなれりける

    これを

    やま、問得他葉 秘とのこころの た根として
    よろづのことば とぞなれりける

    と解釈する
    根は、もとだから、歌ならば、後ろのことになるだろう
    逆さにする

    るけりれなぞと はとこのづろよ
    てしとねた のろここのとひ はたうとまや

    これは

    留、消りれ、謎と は語の付路よ
    出しと寝だの路、語語のと秘 葉た得と真や

    となる

    言葉の付ける路、出るのと寝る(隠れる)の路、が重要という認識だ


    紀貫之の「やまと歌は」の歌は、和歌の詠み方を、この「やまと歌は」の歌を用いて、実際に隠れた言葉を解き明かす方法を示している

    歌の沓冠は、
    何通りのの詠みも出きる
    その言葉の通りに詠めば、新しい言葉が現れる

    また、歌のなかに、詠み方を示す言葉を隠す手法もある


    やまと歌は、人の秘した心を種として寝かせた萬の言葉となる

    やまと歌は3

    紀貫之の、「やまと歌は」の歌

    やまと歌は 人の心の 種として
    萬の言葉 とぞなれりける

    やまとうたは ひとのこころの たねとして
    よろづのことば とぞなれりける

    沓冠は
    やひたよと
    はのてばる

    この歌の
    初句を
    止ま「とうたは」
    と解釈し
    「と」「う」「た」「は」
    の文字を取る

    取った言葉は
    □□とうたは □と□□□□□ た□と□□
    □□□□□とば と□□□□□□
    から
    「門、歌は、門だ門、門葉門」
    となる

    「と」は「門」で、出入口、

    つまり
    歌は、言葉の出入りだ
    となる

    残りの文字は
    やま□□□□ ひ□のこころの □ね□して
    よろづのこ□□ □ぞなれりける
    から
    「や、真秘の心の音して萬の語ぞなれりける」
    となる

    真の秘密は、心の音、心の言いたい言を言葉にしたものだ


    取り出した言葉の沓冠の部分は
    やひ□よ□
    はのて□る
    から「はや秘の出よる」となる


    沓冠を見れば

    残した方の言葉の沓冠は
    □□た□と
    □□□ば□
    から「打門葉」となる

    意味は
    繰り返し、言葉を出入り、入れたり、出したりするのだ
    となる

    沓冠も、歌の意味を補足している


    歌を詠むということは、ひたすら、言葉の組み合わせをしてみることだ


    紀貫之の「やまと歌は」の歌は、歌の中の指示語、この場合は「止ま」に従って、文字を拾い出す方法で、歌を分割して詠む詠み方をも、この歌で、出きる様になっている


    やまと歌は 人の心の 種として
    萬の言葉 とぞなれりける



    やまと歌は4


    紀貫之の「やまと歌は」の歌

    やまと歌は 人の心の 種として
    萬の言葉 とぞなれりける

    やまとうたは ひとのこころの たねとして
    よろづのことば とぞなれりける

    沓冠は
    やひたよと
    はのてばる

    この歌の、名詞と名詞以外に分ける

    やまとうたは ひとのこころの たねとして
    よろづのことば とぞなれりける

    名詞は
    やまとうた□ ひと□こころ□ たね□□□
    よろづ□ことば □□□□□□□
    から
    「やまと歌、秘と心た音、宜付言葉」
    となる

    名詞以外は
    □□□□□は □□の□□□の □□として
    □□□の□□□ とぞなれりける
    から
    「葉の野々として之とぞなれりける」
    となる

    それぞれに、意味が通じる言葉になる

    歌の中に隠された言葉の詠み方は、何通りもある
    詠み方を組み合わせたら、さらに、複雑な解読になることもある

    歌人の悩み所であり、腕の見せ所だ


    やまと歌は 人の心の 種として
    萬の言葉 とぞなれりける