芥 | masaka3936のブログ

    芥の埃 物語探偵2021


    芥川龍之介の「追憶」は埃の章から始まる。

    芥川龍之介の数え年の四歳の時になる一番最初の記憶は、「天井から埃が出る」光景だと書かれている。

    芥川の芥はごみのことだから、ごみの記憶が埃と言うことになる。

    この時に、新しい家を建築するためにこの古い家を壊したのだ。
    家を壊せば、大量のごみも出たことだろう。

    塵芥
    読みは、ちりあくた、じんかい、ごみ、のどれでも。
    意味は、ちりとごみのこと、さらに、とるに足りない価値のないもの。

    類義語なら

    我楽多、瓦落多(がらくた)
    廃棄物
    襤褸(ぼろ)
    屑(くず)
    破片
    半端
    不要品、不用品
    残骸
    瓦礫

    日本語は、実に多くの、壊れたものの表現がある。

    それだけ、物が壊れることを重要視していたのだろう。

    スクラップアンドビルド

    破壊と再生

    壊れることには、新たなものを作る、出発なのだ。

    芥川龍之介のきおくも、新しい家を作るためのものだった。