7月26日、立山三山縦走初日。

 

【今回のコース。内蔵助山荘で一泊します】

 

 今回は十分なゆとりを持った日程なので、高山植物を見たり雷鳥を探したりゆっくり行こう!

 「みくりが池温泉」出発は5:30。弁当を用意してもらいました。

 

【昨日ははっきり見えなかったミクリガ池】

 

 昨日、雷鳥を見たミクリガ池方向へ一旦戻り、チングルマやハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、コバイケイソウなどの高山植物が咲く道を進み、立山室生堂山荘という日本最古の山小屋へ。

※ 実は植物には詳しくなく、花の名前はこれ以降も含めて後からわかったものがほとんどです(笑)。間違っていたらごめんなさい!

 

【チングルマは至るところで咲き誇っていました】

 

【コバイケイソウ】

 

【日本最古の山小屋 ”立山室堂山荘”】

 

 

【雪渓も多く、下界との差を実感】

 

 立山室生堂山荘を離れ、浄土山に向かい石段を登ります。

 

【こんな石段を登っていると・・・】

 

 途中、浄土山方面から既に降りてくる方が。

 その人が急に立ち止まり、本格的なカメラを構えました。

 その方が指し示す方を見ると・・・そう、雷鳥です。

 今度は親鳥とひなが一羽。

 ひなはしばらく親鳥の脇にいましたが、そのうちそのお腹の下に隠れてしまいました。

 そのプロカメラマン風の方は「5分くらいすると出てきますよ」。

 私たちもスマホで何枚か写真を撮り、10分くらいかな、そこにいましたが、ひなが出てくる気配がないのでその場を離れました。

 それにしてもラッキー!昨日の親鳥一羽、今度は親子のペアの雷鳥。来ても見られない方もいるようなのに既に2回遭遇しました。気分をほっこりさせてくれる雷鳥に感謝!

 

【雷鳥の親子。この後、右側にいるひなはお母さんのお腹の下に隠れてしまいました】

 

【イワカガミ?コイワカガミ? これも良く見ました】

 

 浄土山へ向かう途中、分岐して行ける「室堂山展望台」があります。

 そこから戻ってきた方たちと雷鳥を見た話などをし、展望台からはちょうど雲が切れて富士山も富山湾もきれいに見えたと聞きました。

 しかし、天気は刻々と変わり、というか雲が流れてちょうどタイミングよく雲が切れれば良いのですが、私たちが展望台に着いたときにはガスがかかり、遠くの眺望はあまり良くありませんでした。でも気持ちがいい。

 そこで朝食の弁当(といっても、小さなパン6個、ソイジョイ、魚肉ソーセージ、あんまん、アクエリアス)を食べました。

 

 

 浄土山方面へと分岐に戻ると、今度は若者が一人カメラを構えています。

 また雷鳥との遭遇です。しかも今度はひなが3羽!

 見ているうちに3羽のひなはお母さんの元を離れてバラバラの方向へ。

 うち1羽は登山道の石畳にまで出てきてしまいました。お母さんがその後を追います。

 他の2羽は草原の中。こちらがはらはらしてしまいますが、少なくとも私にはお母さんは何にも動じていないように見えました。

 写真は撮りましたが、鮮明ではないのでここでは割愛。10秒程度の動画は撮れましたが貼り付けがうまくいかないのでこれも割愛します。

 しばらくの間観察して、浄土山に向かいました。

 

 急登をあえぎながら登って着いた浄土山の山頂には標識らしきものが見当たりませんでした。

 あとで調べると、そのとき私たちが着いたのは軍事慰霊碑のある北峰で、そこから10分ほど行った分岐にあった富山大学の研究施設があるところが南峰。つまり双耳嶺でした。

 

【浄土山北峰の軍事慰霊碑】

 

 

【軍事慰霊碑の前には木造施設の跡が。雷で焼失したのでしょうか?】

 

【山頂っぽいケルンの横で一枚】

 

【ヨツバシオガマ でしょうか?】

 

【タテヤマチングルマ❕】

 

 

【ミヤマキンバイ?】

 

 咲き誇る高山植物をちょいちょい見ながら進むと富山大学の研究施設がありました。

 ガスってますね。ここが浄土山の南峰だそうです。あとで知ったことですが

 

【看板は「富山大学立山施設」とありました】

 

 ここから「一ノ越(いちのこし)」へ下ります。

 「立山三山」の最初の「雄山(おやま)」にはここから登ります。

 浄土山を経由した私たちとは違い室堂からほぼ直線で一ノ越に至るルートがありますが、そのルート上、そして一ノ越から雄山に登る人たちの列が一望できます。

 すごい数!まるで富士登山のようです。

 

 一ノ越に到着すると、そこには男子高校生(中学生?)の団体、小学生の団体、町内会のような老若男女の団体などがひしめいていました。

 ここには有料トイレもあるので少し休憩してから、まさに「立山曼荼羅」の絵そのもののように目の前に立ちはだかる雄山に登り始めました。

 

【一の越山荘】

 

【雄山に登る人の列】

 

 これだけたくさんの登山者がいると当然かなりのゆっくりペース。

 時間には十分余裕があるので焦りはなく、休憩を入れなくても立ち止まったところで水分補給ができるのでガチ登山者でない私たちにはかえって好都合でした。

 

 90分くらいかけてガレ場をゆっくり登って雄山神社に到着。

 そこには2991.8mの一等三角点がありますが、山頂はさらにそこから鳥居を潜って登ったところにあります。

 雄山神社には、ウェディングドレスと正装のカップルがいて結婚写真を撮影していました。ここまで背負ってきたんですね。

 ちなみに、以前私のご近所低山の焼津・満観峰の頂上でやはりウェディングドレスとタキシードのカップルが仲間と披露宴をしていましたが、それはどうもトレラン仲間のようでした。

 

【雄山の一等三角点】

 

【時々素晴らしい青空が覗きます】

 

【結婚写真を撮るカップル。その後もまた見かけることになります】

 

 雄山神社社務所近辺で少し休憩した後、参拝料を払って、地元小学生の団体と一緒に頂上・峰本社に登りました。

 そこでお祓いをしていただき、小学生たちと一緒になぜか「万歳三唱」!

 「立山頂上社務所」の説明によると「富山県では少年時代に立山に登拝しないものは一人前になれないという風習があった」ということで、静岡県東部の小中学生が富士山・宝永山に登るのと同じように富山県の小中学生はここに登るようです。

 

【頂上・峰本社に立つ神主さんの姿は映画かなにかのよう】

 

【地元の小学生と一緒にありがたいお話をうかがいお祓いをしていただきました】

 

【ここが雄山頂上(3,003m)】

 

 雄山を離れ稜線に沿って歩くと立山三山の2つ目、最高峰の「大汝山(おおなんじやま)」直下に到着。

 休憩所があったため、そこにザックをデポして身軽になって頂上へ。ザックをおろすと羽が生えた様に足が軽くなります。

 

【ここにザックを置いて大汝山頂上へ】

 

【大汝山。立山最高峰3,015m】

 

 

 さらに稜線をたどり三山の3つ目「富士ノ折立(ふじのおりたて)」へ向かう途中、またまたスマホをかざす人を発見。

 そう、雷鳥です。2日で4回目の雷鳥との遭遇。縁があります。但し、自分が見つけたことはなく、全て誰かがカメラやスマホを構えているところに行き合ったもので、ラッキーとしか言いようがありません。感謝感謝。

 

【ちょっと見にくいかもしれませんが雷鳥です】

 

 「富士ノ折立」は岩山でした。その頂上に登るにはちょっとした覚悟が必要です。

 でもせっかくここまで来たのだからと意を決してよじ登りました。

 

【そびえる岩山「富士ノ折立」】

 

【富士ノ折立山頂】

 

 これで「立山三山」を踏破しました。でもまだ今回の山行の半分くらいを終えただけ。

 富士ノ折立の岩山を下り、もう一つのピーク「真砂岳(まさごだけ)」へは小石や小さな岩の比較的歩きやすい道が多かったですが、ここまで時間がかかっていることもあり、疲れた足には少しきつい。でも、宿も近いのでもうひと頑張りします。

 

【本日の最後は真砂岳(2,861m)】

 

 真砂岳から分岐を右へ下り10分ほどで今夜の宿「内蔵助山荘」に到着。

 ここではUQの私はスマホが「圏外」となってしまったため、いつもはLINEで家内に連絡しているのですが、docomoの友人のスマホを借りて電話で連絡したのでした。

 

【内蔵助山荘の入口】

 

(最終日に続く)