こんばんは、飯島昌子です。

 

 

今日は趣味の話です。

興味ある人は読んでね。

 

 

もともと、演劇や音楽会、コンサートに行って

生で体験するライブが大好きでした。

しかし、忙しいからとずっと後回しにしていたら

明らかに元気がなくなってきて。

 

これは困った、どうするか?

 

で、考えたのが一か月に1回、必ず芸術に触れる

でした。

 

例えば今月はクラシックコンサート、来月はオペラなど

毎月内容を変えます(飽きっぽいからね)

そして和のものとして

能楽をピックアップしました。

 

 

あまり知られていないけど

どうして、能は世界遺産にもなったのか

知りたかったのもあります。

最初は、体験からがいいな~ということで

体験能楽講座に行ってきました。

 

 

内容はこんな感じです。

 

・能の歴史、演目の説明

・謡(うたい)を読んでみる

・能の衣装を着て、その説明など

・舞台に上がってみる

・5分の演目披露

そして最後に、お面をつけて舞台を歩く

ことを体験しました。

 

 

場所は表参道にある銕仙会(てっせんかい)です。

 

立派な建物にワクワクしました。

 

能の説明からいくと、なんと650年前から

演目は変わらずに演じられているということです。

世阿弥親子が完成させました。

 

 

演じるのは、その当時は河原や軒下、野外で行われて

いました。

豪商や将軍家、商人たちが援助をして

様々な場所で演じられてきたそうです。

 

明治になり、一度危機になりかけましたが

文化的なものということで

大正、昭和と生き残ってきました。

 

 

ここからは考察です。

 

演目を見ると、武将の怨霊や

お坊さんにやるせなさを訴える亡霊など

恨みつらみを抱えた幽霊が登場するんですね。

 

それを、独特の言い回しと舞で

表現していきます。

 

 

日本人って、もともとじめっとした

執念深いところがあって

こうしてあの世に行っても、訴えたくて出てくる。

 

 

ポジティブなのがいいとか

明るく、弱みを見せないのがいいと言われているけど

 

もともと日本人って、陰鬱なところがあるんだ。

 

無理やりポジティブなんて、外国から入ってきた概念のもの。

 

日本人はもともと陰鬱でネガティブなんだ。

 

自分の中の、暗い部分はもともとどこから来ているのか

謎でしたが

そうだったんだ、と腑に落ちました。

 

 

650年前から、戦に負けた武将が悔しくて

幽霊になって出てくるし

実らなかった恋心も、執着として

描かれている。

 

昔の人も、能を見ながら

いろんなことを感じていたんだろうなと

実感しました。

 

なんていうか、DNAが戦争で途切れていたのが

パチパチっとつながった感じがしました。

 

 

舞台を、お面をつけて歩く体験がありました。

これが、いちばんいろんなことを感じました。

 

 

歩き方は、丹田にぐっと力を入れて立ち

膝は力を抜く。

腕の内側を見せないようにして、すり足で歩きます。

 

この、丹田をぐっと力をいれたとき

頭がパキーン!!と冴えたんですね。

そしてすり足は、小さく動いて体に

力をためる歩き方だと感じました。

 

 

日本人は、着物と足袋、草履に下駄で生きてきました。

この、小さく動くのが昔は基本だったんですね。

帯でしっかり丹田を支える。

 

日本人の身体の使い方が、忘れられているし

DNAを隠す体の動きに、すり替えられていると

感じました。

洋服の普及によって、そうなったと推測します。

 

 

日本人は、古来からあるものの価値を

目を向けて大事にする。

 

それだけでも十分と感じています。

 

能を初めて見て、思ったのは

日本人って本当に繊細で

いいものを残す要素が強いのだと

改めて感じました。

 

 

後編は、また書く予定です。

 

今日も読んでくれてありがとう。