エッセイ『拾われた男』 | 政井マヤ オフィシャルブログ 「マサイマヤ族の冒険」 Powered by Ameba

エッセイ『拾われた男』

朝ドラや数々のドラマ、映画でおなじみの俳優 松尾諭さんの(ほぼ)自伝本
『拾われた男』(文藝春秋刊)

ウェブでの連載中も齧り付くように読んでいましたが、改めて本で読んでもやっぱり面白くてうなってしまいました。はじめこそ家族ぐるみで親しくさせてもらっている松ちゃんの連載、ということで読み始めましたが、その落語みたいな語り口とエピソードの濃さに圧倒されて、吹き出し、笑いつつ泣かされてしまいました。

そもそも役者を志して上京してすぐに自販機の下で拾った航空券が縁でモデル事務所の社長に出逢い、芸能界への端緒をつかむところからして嘘のようなお話。本人を前にすると何か持ってる、黙ってても面白い只者じゃない感が凄いのですが、あきれるようなダメエピソードもいろいろありつつ、今の素晴らしい活躍につながる運と実力とチャーミングさ。加えてこの掴んで離さない文章力と表紙にもなっているこの絵がかけてしまう多才さ。

映像で観る松ちゃんも大好きですが、文字で読む松ちゃんの活躍も楽しみです。


エッセイが好きな方、笑える文章に出逢いたい方、ダメエピソードが嫌いで無い方はぜひ是非手にとってみてください。笑いつつホロっと泣かされてしまいますが。