ヨーロピアンの頂 75 | CARPE DIEM BJJ 岩崎正寛の独り言

CARPE DIEM BJJ 岩崎正寛の独り言

日々の考察、気づき、試合レポート、昔話などを交えて柔術を語る

準決勝に進んだ私は次の相手を確認した。
ルアン・カルバーリョ
ワールドクラスの強敵で、数年間無敵状態だった絶対王者ルーカス・レプリに唯一黒星を付けた選手で、ブラジレイロでマイケル・ランギにも勝っている所謂「大物食い」の選手だ。
試合開始、奇襲の両足タックルを仕掛けた。
入りは良かったがカルバーリョの凄いバランスに尻もちを着かせる事は出来たが上になり切る事が出来なかった。
しかしアドバンテージ1入った。
そのままペースを掴めれば良かったがここで私自身、立ち技で行くか寝技に引き込むかを躊躇ってしまった。
相手の立ち技に付き合う事を選択したがやはり道着の立ち技は相手の方が一枚上手だった。
呼び込まれた瞬間背負いで投げられた。
私は咄嗟にハーフに戻す。
2点奪われた。
しかしここからペースを巻き返そうとするが相手の組み力が強い。
袖をとてつもない力で引かれる。
私はそれを利用して立ち上がりラペラで足を絡めとったが袖をコントロールされているためテイクダウンに繋げることが出来ず場外へ。
仕切り直し。
しかし私はここでも迷ってしまった。
瞬間、引き込まれクローズガードの中へ。
とてつもない脚の力で肋がおかしくなりそうだった。
そのまま三角に移行され最後は三角十字。
一本負け。
私はただただ相手の力強さに驚いたが今になって分かる事はあれは私が迷い引いてしまったから相手のプレッシャーを倍以上に感じてしまったのだ。
四度目の挑戦は銅メダルになった。
嬉しいのやら悔しいのやら。
しかし私がこの表彰台に登る事が世界のトップ戦線の仲間入りをした意味でもあり誇らしく感じた。