般若心経
宇宙は、もともと「無」の世界でした。
「無」の意味は、この世で私たちが認識しているようなものは一切無いという意味。
しかし、宇宙にはもともと大いなる「意識」が存在していた。
その意識のことを「神」や「仏」という人もいます。
あるとき、その「意識」は、宇宙に「光」と「闇」との両極を創りました。
そして同時に、その「意識」は、光と闇の世界とを自らが体験するために
自己の大いなる意識を分割しました。
これがビックバンと呼ばれている大爆発です。
今私たちの目に見えている形あるもの
すなわち「物質」(鉱物、植物、動物や人間の身体など)と呼ばれているものすべては
光と闇とから生まれたものです。
また、人間や動物などが個々に持っている「精神」や「心」と呼ばれるものは
宇宙の「大いなる意識」の分割から生まれたものです。
ビックバンによって宇宙の本質が変化したわけではありません。
あくまでも宇宙の本質は「無」なのであり、今私たちの目に見えているもの
感じているものは、すべて仮初めの現象なのであって
幻想という言葉に置き換えても間違いではありません。
私たちがこの世に生きている間に体験するあらゆる事柄
すなわち生老病死を含んだ様々な苦悩は、本質的には実体の無いものなのであって
本来私たちは悩んだり、悲しんだりする必要が無いのです。
人間とは、元ひとつである宇宙の分割された意識体のひとつです。
宇宙の大いなる元ひとつの意識が、自らが光と闇、分裂と統合の「体験」を重ねるために
あえて自らを分割した一部が人間になったのです。
人間<元ひとつの宇宙
一人ひとり別々に見えても、実は深いところでは皆つながっているわけです。
しかし私たちは、この世に生きている間、これらの真理を忘れています。
「忘却」もまた自らの意思によるものであり、「体験」の旅をするために必要なことでした。
光と闇、分裂と統合という現象は、宇宙の意思によって創造されたものですが
今、私たち地球人の多くは、光と統合の体験よりも
むしろ闇と分裂の体験を多く重ねているように思えます。
もしこの宇宙の真理が理解できたならば、自分が今抱えているすべての苦悩が軽く感じるようになるはず。
これすなわち、般若心経の智慧なのです。