Xリーグ初観戦(後編) | What a pandaful world!

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アラカンの専業主夫PANDAがつづる、
サッカー(ギラヴァンツ北九州)と音楽と料理のつれづれ日記。

前回の続きです。

 

第2試合はいよいよみらいふ福岡サンズのXリーグ初陣です。

 

対戦カードは

エレコム神戸ファイニーズvsみらいふ福岡サンズ

 

サンズは2017年1月に代表の吉野至氏によって創立された九州初のXリーグ所属チームです。

 

吉野氏は私と同じ関西大学で2009年の甲子園ボウル優勝にも貢献、2011年卒業後西南学院大学のコーチとして福岡にやって来ました。

 

しかしそこで痛感したのは関東、関西の2極化されたフットボール界の地方における現実。

 

2009年から甲子園ボウルはそれまでの関東学生リーグと関西学生リーグの優勝チームの対戦から改められ、全日本大学選手権としてその他の地方の大学にも日本一になる機会が与えられました。

 

しかし実質は実力差がありすぎて決勝カードは以前と変わらず関東vs関西の構図です。

 

2015年には吉野氏はヘッドコーチとして西南学院大学を率いて九州リーグ代表として名城大学を破りベスト4までコマを進めましたが、準決勝では立命館大学に敗れました。

 

善戦はしたものの関東関西の厚い壁を実感、独立リーグでわずかなチームしか存在しない九州の社会人の環境では大学卒業後も九州でフットボールを続けたいという学生もほとんどいません。

 

そして吉野氏はその受け皿となり本気で九州から日本一を目指すチームを立ち上げることを決意します。

 

部員の募集、スポンサー探しも1から始めて2017年の創部、その年のX3リーグに加盟すると1年で優勝、X2への昇格を果たします。

 

昨年X2でも好成績を残し昨年12月の入れ替え戦ではサイドワインダーズを下しついに今季X1AREA昇格を果たしました。

 

その記念すべきXリーグ初の公式戦がこの試合なのです。

(※サッカーではJ1,J2、J3もひっくるめてJリーグという呼び方をしますが、アメリカンフットボールの場合はXリーグと言えばX1だけを指し、X2、X3はそのまま呼んでXリーグとは言わない場合がほとんどです)

 

相手のエレコム神戸ファイニーズは今年から新たになったリーグ編成で全国8チームしかない国内最高峰リーグのX1SUPERのカテゴリーに所属する強豪です。

 

しかもここ王子はエレコムの超地元、サンズにとってはこのアウェーの環境でどこまで通用するのかが見所です。

 

まず、選手入場からして全く違います。

手前側サイドラインに整列しているのが福岡サンズ、フィールド中央に11人いるのがファイニーズのチアリーダー、左側で両側に分かれて花道を作っているのが神戸の幼稚園児たちです。

 

その花道の中を

 

チームロゴの旗を先頭に選手たちが走って入場です。

 

選手数もサンズよりも明らかに多くすごい迫力です。

 

サンズはうらやましそうに見ていますが、サンズはそもそもチアリーダーがいませんでした。

 

メインと違ってバックスタンドは鉄パイプと鉄板で作られた仮設のようなスタンドで応援の人数も圧倒的に少ないし応援も一人一人の野太い声が響くだけです。

 

そしていよいよキックオフ

立ち上がりは互角の戦い、QB11西山からWR16和田に44ヤードのパスを通すなど見所も作ります。

 

しかしこのシリーズは敵陣に入るも4thダウンを迎え、サンズはFGを狙いますが、成功ならず、先制とはいきませんでした。

地力に勝るエレコムは徐々に主導権を握り福岡陣内深くまで迫ります。

 

しかしこのエレコムの先制のチャンスはTDを狙ったパスを福岡DF29江里口がエンドゾーン内でインターセプトするなど懸命に食い下がります。

 

次のシリーズで福岡の攻撃は今度はファイニーズがインターセプト、攻守交替してエレコムが攻め込み先制のTD。

 

TFPも決まってエレコム7-0とリード。

 

しかしその直後の試合再開のエレコムのキックオフのプレーでした。

 

ボールをキャッチした福岡のリターナーDB2キングが密集をすり抜けるとそのままエンドゾーンまで90ヤードのタッチダウンラン、痛快なキックオフリターンタッチダウンですぐさま同点に追いつきました。

 

そしてなんと第1Qは7-7と互角の戦いで第2Qへ。

エレコムは第2Qにもタッチダウンを重ねますが、みらいふもフィールドゴールで3点を返ししぶとく食い下がります。

この写真のスタンド中央に1区画人がぎっしりいますがこれは地元の幼稚園児たち。

 

時々「せーの、ふぁいにーず がんばれ~~~」というかわいい声援が聞こえます。

 

前半はみらいふが予想以上の善戦を見せわずか4点差で折り返し。

 

後半に入るとさすがにエレコムが力の違いを見せつけコンスタントに得点を重ねます。

 

一方福岡にはこれ以上の得点を許さず最終スコアは38-10でエレコム神戸ファイニーズが決勝にコマを進めました。

 

強豪相手に前半はある程度戦えたのはみらいふにとって自信にもつながったのではないでしょうか、次の試合はエキスポフラッシュフィールドで26日アズワンブラックイーグルスと3位決定戦を戦います。

 

しかしチアリーダーがいないのはさびしいですねえ。

 

スタジアムは全席自由席なのでいろんな場所から観戦してみました。

 

もちろんエレコムの応援席にも

 

(ぜったいこっちのほうが楽しい・・・・)

 

試合後はサンズ代表でプレーヤーとしてはキッカー、パンターをつとめる吉野至選手とお話もでき写真を撮らせてもらいました。

 

これからも機会があればサンズを応援して試合を見に行きたいと思います。