今年の4月から社会人になった方々にとって、はや10日が過ぎようとしている。

私が社会人になった4月10日は、花小金井にあった研修センターで集合研修を受けていた。

麗らかな陽気の下、大量の食事(朝食から蕎麦とおかずが出たこともあった)を食べさせられ、歯切れの悪い講義を聞かされ、まさに睡魔との戦いだった。

 

集合研修後に職場に配属される人もいれば、すでに職場に配属されている人もいると思う。

職場に配属される際、留意すべきことは「第一印象を良くすること」だ。

「嫌な新人が配属されてきたな~」という第一印象を持たれると、悪いイメージを払拭するのにとても時間がかかる。

場合によっては、回復不可能なダメージとなってしまうことすらある。

 

拙著「説得の戦略」P24に書いたことだが、UCLAのアルバート・メラビアン教授が発見した法則がある。

人は何を重視して相手のメッセージを受け止めるかについて、「話の内容」が7%、「口調などの話し方」が38%、「見た目等の視覚情報」が55%という結果だ。

 

これを踏まえ、新入社員が職場で「いい第一印象」をつくる要素は、「教わる姿勢」「服装等の身だしなみ」「はっきりした話し方」の3つだと私は考えている。

メラビアンの法則は「会話」じゃないので「聴く力」は入っていない。

しかし、人間は生来、教えたり話したりするのが大好きなので「教わる姿勢」を示すと第一印象がグンと良くなる。

学生時代、後輩から「教えてください」と言われていい気分になった経験があるはずだ。

 

「服装等の身だしなみ」は、場になじむもので何よりも清潔感が第一だろう。

ワンポイントのおしゃれも効果的かもしれない。

フランスのブルターニュ・スッド大学の実験では、女性が落としたハンカチを拾ってくれる男性の数を調査したそうだ。

「ハイヒールを履いていない女性」60人中25人、「5センチのヒールを履いた女性」60人中36人、「10センチのヒールを履いた女性」60人中49人という結果が出たそうだ。

結論として10センチのハイヒールを履いた女性は、より男性に助けてもらいやすくなるとのこと。

男性の多い職場では、使える方法かもしれない。

 

「はっきりした話し方」の最大のコツは、語尾まできっちり発音することと、

短文を用いることだろう。

挨拶やお礼も忘れないようにしたい。

 

実は、私自身、最初の赴任地が(新入行員が最も嫌がる)高松支店だったため、ブーたれて態度が悪く最低の「第一印象」だった(汗)

ブーたれようが文句を言おうが人事異動のご赦免船は決して来ない。

反省の意味を込め、若い新人諸氏には同じ過ちをしてもらいたくないと心から願っている。