多くの中高の国語の入試問題で採用していただきました。

 

冬季オリンピックの開催が近づいてきました。

個人的には、是非とも高梨沙良選手に金メダルを取ってもらいたいと思っています。

 

五輪では、夏も冬も様々なドラマが生まれます。

どちらかというと夏の方がドラマがたくさん起きるように思えます。

かなり昔の岩崎選手の平泳ぎ金メダル、年齢不詳の笑顔の女子マラソン選手の金メダルという驚きがある一方、期待された選手が不本意な成績で終わってしまうこともしばしばあります。

とりわけ、マラソンの世古選手のロス五輪は残念でした。

 

このような現象を「大舞台に強い」「大舞台に弱い」と表現する人がいますが、これは間違いだと私は思っています。

 

時として突出した結果がでるものの、その次は逆の結果が出るなどしてプラマイゼロになるような現象を「平均値への回帰」と言います。

新人で大活躍したプロ野球選手の二年目のジンクスも、「平均値への回帰」として説明されることが多いようです。

平均的に10の成績が出せる選手が、時として15の成績を出すと、その次は7くらいに落ちてしまって…というふうに、トータルで平均すると10くらいに収まるようなものだと考えれば理解が容易でしょう。

 

五輪で現れるシンデレラボーイやシンデレラガールは、(たまたま絶好調だったのか)自身の平均値を大幅に上回る成績を残すのです。

このように考えると、金メダリストになった後、五輪と同じ成績を期待するのは酷な選手もいるでしょう。

逆に、平均的に15の成績が出せる選手が、たまたま8くらいの成績で終わってしまって周囲が落胆することがあります。

これは選手の責任ではなく、(コンディション等の関係で)たまたま平均値よりもうんと悪い結果しか出なかっただけのことです。

 

このように考えると、夏季五輪二大会でかつて大活躍したカール・ルイス選手の平均値が突出していたことが理解できます。

平均値から上下のブレがあっても、他の選手の追随を許さなかったという点で、まさに絶対王者だったのです。

 

今大会、羽生選手には絶対王者としての期待を寄せるとともに、高梨選手には平均値への回帰以上を期待しています。

あくまで個人的な期待ではありますが(^^;)