「役に立ってナンボ」というスタンスで、数十分の投資で人生を変えてみせます。

 

最近、「投資」という言葉を頻繁に目にするようになりました。株式投資、不動産投資・・・等々。

100年人生、老後困らないようにお金を増やしたいという人々のニーズに対応しているのかもしれません。 

100年人生などと声高に叫ばれると、客観的には「既に老後」に入っている人たちまで「老後の心配」をしてしまいます。

しかし、平均寿命が100歳を超えると予想されているのは、せいぜい10年くらい前に生まれた子供たちに限られています。40代、50代の人たちは、余計な心配(?)をする必要はありません。

 

「投資」というと株価予想を思い浮かべますが、はたして株価は予想可能なのでしょうか?

ファイナンス理論の効率的市場仮説によると、特定の銘柄の株価の値上がりを予想することは不可能とされています。

株価に影響を及ぼすと考えられる情報は、正しくかつ速やかに価格に反映されるので、自分だけ出し抜くこは出来ないと説くのです。

例えば、A社の現在の株価が1000円だとしたら、1000円という価格には全ての情報が既に織り込まれているのです。

違法に入手した情報に基づいてインサイダー取引でもしない限り、今の1000円が将来どう動くかを確実に予想することは不可能だということになります。

 

「情報が正しくかつ速やかに価格に反映される」という点はミクロ的には実感がわかないかもしれません。

しかし、近い将来AIが普及すれば容易に実感できるようになるでしょう。

 

ファイナンス理論によると、罫線で株価を予測するテクニカル分析は「占い」と同じだということになります。

「占い」を信じる人が多数存在し、彼ら彼女らが特定銘柄を買えば、一時的に価格が上昇することはあり得るでしょう。

しかし、信じない人の割合が増えてしまうと「占い効果」は失われてしまいます。

極論すれば、株価を予想するアナリストは競馬や競輪の予想屋さんと同じということになります(あくまでファイナンス理論上です…)。

もし、確実に予想する方法を知っているのであれば、他人に教えずに自分一人で大儲けした方が絶対に合理的なはずです。

 

悪質な予想屋になると、自分が特定銘柄を事前に購入しておき、他人を煽って買わせて上昇したところで売り抜いて儲けるという輩もいるそうです。

 

リスクとリターンは表裏の関係にあり、高いリターンを求めるのであれば高いリスクを覚悟する必要があります。

リスクなしで高いリターンを得ようとするのは「大金が道に落ちていないか?」と探し回るのと同じです。

「美味しい話」にはくれぐれも気をつけましょう。 老後の不安を逆手にとられて、現在の危機に陥ってしまう危険もありますから・・・。