今回は、「性犯罪者の頭」(鈴木伸元著 幻冬舎新書)をご紹介します。
一般に、性犯罪者という人物像は、変質者というイメージで衝動的に犯罪を犯してしまう、というものではないでしょうか?
ところが、実際の性犯罪者の多くは、それなりに知的レベルが高く、ゲーム感覚で犯罪を犯している面々なのです。
事前にターゲットを尾行しておいて犯行場所や犯行時刻を決めておき、どうやって逃走するかということも事前に計画している犯人がたくさんいるのです。
このような計画的性犯罪者は、まず少女を狙うことから始め、次第に20代女性をターゲットにしていく傾向があります。
成功体験を重ねるにつれて、次第に難易度の高い相手を狙ていくのです。
一般的に、少女に対する性犯罪は、日曜・祝日でない平常日の子供たちの下校時間に集中しているので、その時間帯は親として一番気をつけなければなりません。
性犯罪者のプロファイリングの結果は次のようなものです。
自動車で犯行に及ぶ犯人は、20歳以上で妻子持ちが多く、知的レベルが比較的高い。
自転車で犯行に及ぶ犯人の半数は少年。
自転車で犯行に及ぶ犯人のうち、中年より高齢の場合は精神障害を持っている場合が多い。
自動車や自転車を使わずに犯行に及ぶ犯人で中年より高齢の場合は、アルコール依存症などの者が多い。
以上の4パターンに分けられるようです。
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私は、本書に性犯罪者になぜ再犯者が多いのか?その原因はいったい何なのかを期待していたのですが、残念ながら期待に添える答を得ることはできませんでした。
ただ、知能が高くて計画的な性犯罪者が意外に多いのには驚きました。
少女に対する犯行も、単なるロリコン嗜好ではなく、反抗される恐れがすくないという理由があることも新たな発見でした。
以前も書きましたが、一目で不審者とわかるような犯罪者はそんなにいるものではありません。
普通の服装で普通の人(どちらかというと子供が安心するような見た目)と思えるような人物が犯行を行うのです。
子供の連れ去り事件が増加しています。
「入りやすく」「見えにくい」場所で、普通の格好をした人物によって犯行は行われます。
くれぐれも、その点を十分ご認識いただきたいと思っています。
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