今回は、「日本人を縛りつける 役人の掟」(原英史著 小学館)をご紹介します。
すべての項目に共通するのは、既得権益者、政治家、役人のトライアングルによる岩盤規制が、いかに日本人の生活を不便にし、余計な費用被っているか、ということについての解説です。
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デフレ下でも値上がりを続けた元凶「タクシー規制」
オフィス街の路上弁当販売は「行商」なので動き回らなければならない。
農協は農家の利益になっていない。
名医もヤブ医者も同一料金、同一報酬の”医療カルテル”
待機児童が減らないのは天下り社会福祉法人を守るために企業参入を防いでいるから。
漁民たちを苦しめる「漁協」と「漁業権」
「日雇い派遣禁止」で正社員の仕事が増え、非正規は職を失った。
天下り規制なしで外郭団体を渡り鳥、地方公務員の楽園
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全21項目中、私が特に注目した項目の説明を挙げました。
いずれも、私たちが身近に感じているとても不便な規制や、きちんとしたサービスが敢えて受けられないようにしている規制ばかりです。
著者は、旧通産省に入省したキャリア官僚で、現在は政策コンサルティング業を行っています。
ちなみに、「維新の会」の古賀氏も確か旧通産省のキャリアだったと記憶しています。
選挙の時には、候補者は誰もが「岩盤規制を打ち破ります!」と声高に叫ぶので、選挙による国民の審判は難しいでしょう。
かといって、本書に書かれているような既得権益を保護するための不合理な規制が放置されていると、私たちのライフスタイルにも悪影響が及んできます。
まずは「私たち国民があまねく不合理な規制の存在」を知ることから始めなければ、物事は進んでいきません。
どうやって、このような岩盤規制を打ち破るのか・・・各人が考えるべき課題なのでしょうね。
まずは知ることが第一歩ですから、すべての人にお勧めしたい一冊です。
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