今回は、「マンキュー入門経済学」(N・グレゴリー・マンキュー著 東洋経済)をご紹介します。
前回の「行動系座学」が項目だけの内容紹介が終わってしまったことを反省し、本書は、折に付け、小刻みに内容紹介しつつ面白いエピソードを内容として書いていこうと思います。
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ます、経済学の大原則として「人はどのように意思決定するか」という項目があります。
意思決定の要因として、本書は4つの原理を挙げています。
第1原理 人々はトレードオフに直面している。
第2原理 あるものの費用は、それを得るために放棄した価値である。
第3原理 合理的な人々は限界原理に基づいて行動する。
第4原理 人々はさまざまなインセンティブ(誘因)に反応する。
この中で面白いエピソードは、第4原理に関してのエピソードです。
車のシートベルトを義務づけた法律は、人々の行動をどのように変えるでしょう?
単に、シートベルトをする週間が身についただけではありませんでした。
シートベルトなしで速い速度で走ると身の危険がありますが、シートベルトを着用していればより相対的に安全性は高まります。
当然、死亡事故をはじめとする身体に重大な影響を与える大事故の危険性は低下。
すると、早く移動する利益のほうが、少々の事故の危険よりも利益が上回ってしまうので、人々はスピードを出して運転するように自らの行動を変化させてしまうことになるそうです。。
その結果、シートベルト着用を義務づけた法律は、事故1件あたりの死亡者数は減少させますが、逆に事故件数を増加させてしまいました。
冗談のような話しですが、サム・ベルツマンという経済学者の1975年の古典的論文では、この事実が実証されています。
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このように、経済学の基本はとても面白くてロジカルです。
頭の体操にもなりますし、新しい発想を生み出す原動力にもなります。
本書は、アメリカの高校生向けの経済学入門テキストで、面白おかしく平易に書かれていますので、全く知識のない人でも無理なく読めます。
ある程度の知識のある人にとっては、基本の確認としてザッと読めば記憶の喚起につながりますし、基本の復習になります。
私自身、前回ご紹介した、密度の濃い「行動経済学」を読んだ後、本書をザザッと読んで”口直し”(?)をしました。
これからも、面白いエピソードがを探しては、ご紹介していく所存でので、よろしくお願い申し上げます。
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