本日は、「伝え方が9割」(佐々木圭一著 ダイヤモンド社)をご紹介します。
本書は、著名広告ライターである著者が、同じ内容でも「伝え方」によって大幅に効果が向上するという趣旨で書かれた本です。
内容は、次のとおりです。
<「ノー」を「イエス」に変える技術>
3つのステップ
自分の頭の中をそのままコトバにしない
相手の頭の中を想像する
相手のメリットと一致するお願いをつくる
切り口
相手の好きなこと・・・驚くほど旨いパスタどう?
嫌いなことの回避・・・芝生に入ると、農薬の臭いがつきます
選択の自由・・・驚くほど旨いパスタの店と石窯フォカチャの店どちらがいい?
認められたい欲・・・君の企画書が刺さるんだよ。お願いできない?
あなた限定・・・他の人が来なくても、斎藤さんだけは来て欲しいんです
チームワーク化・・・いっしょに勉強しよう
感謝・・・いつもありがとうございます。領収書お願いできますか
<「強いコトバ」をつくる5つの技術>
サプライズ法・・・そうだ 京都、行こう。
ギャップ法・・・これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。
赤裸裸法・・・くちびるが震えてる。あなたが好き。
リピート法・・・今日は暑い、暑い。
クライマックス法・・・「ここだけの話ですが」+「私はカレーが好きです」
このように、本書は大きく分けて「ノー」を「イエス」に変える技術と強いコトバをつくる技法で構成されており、それぞれについて簡潔明瞭な説明がなされています。
本書は、本当に簡単にあっという間に読めて、内容を「切り取り」式の両面1枚の紙に収められています。
ただ、少し無理があるかな~という部分も見受けられます。
たとえば、「デートして下さい」と言えば断られるけど「驚くほど旨いパスタどう?」と誘えば、断られる確率が低くなると論じています。
しかし、見込みのない女性の場合、彼女はどのように誘われても一緒に夕食には付き合ってくれないでしょう。
逆に、彼女もその気があれば「メシでもどう?」と誘えば来てくれるのではないでしょうか?
とはいえ、簡易迅速に表現力を磨くにはとてもいい本です。
切り取り式の「まとめ」が冒頭に付いていますので、それを切り取って常時持っていればイザという時の御守りになるでしょう。
ただし、切り取ったら古本屋さんは買い取ってくれないので、コピーして持ち歩くことをお勧めします。
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