資格試験勉強にしても、中学~大学受験勉強にしても、避けては通れないのが、睡眠時間と休憩の問題でしょう。


睡眠時間については諸説ありますが、私が多くの人たちに尋ねたところ、結論として「各人各様」というものでした。


ある人は8時間寝ないと日中頭がボーっとして集中できないと言いますし、別の人は最低5時間あれば何とかなると言う人もいました。


また、勉強する時間帯も、早朝が一番という人もいれば、深夜の方が集中できるという人もいます。


私は、この点について、一概に「これが理想的」というものを追及することを今では諦めています。


つまるところ、本人が「学習効率が上がって」「持続できる」だけの睡眠時間と睡眠時間帯を把握するしかありません。

特に、仕事をしながら勉強しておられる方々は、仕事の時間帯によって睡眠時間や睡眠時間帯が影響されてしまいます。


そういう意味で、極めて魅力的な考えは「早朝活用」と言えるかも知れません。

もちろん、仕事の始業時間によって「早朝」というものも、人によって異る相対概念です。

午前9時に家を出れば間に合う人にとっては、6時、7時でも「早朝」でしょうし、7時に家を出なければならない人にとっては、4時、5時が早朝でしょう。


実は、私自身、弁護士稼業でフル回転していた時期、夜は付き合い酒が多かったので、朝4時に起床して勉強しようとしました。

しかし、残念ながら、本を読んでいる目がとても疲れてしまって、長続きしませんでした。

起床自体は無理なくできましたので、”慣れ”れば何とかなると思い、ある程度我慢していたのですが、目の疲れは一向に改善しませんでした。


睡眠時間も、最低7時間は寝ないと、日中ボーとしてしまうので、少し余裕をもって7時間半は確保するようにしました。


睡眠時間が短くて済み、しかも早朝からエンジンがかかる人が本当に羨ましく感じたものです。


娘の中学受験時代には、夜は11時に寝かせ、朝は6時半に叩き起こしました。

気持ちよさそうに寝ているわが子を叩き起こすのは、親の心情としては忍びないのですが、規則正しい生活をさせるために”心を鬼”にしました。


次に、休憩ですが、「人間の集中力は45分しか持続しない」という説を中学校の先生方が信奉し、それまで50分授業だったのを45分授業に変更したのを憶えています。

今にして考えればずいぶん怪しい説ですが、教師と生徒の利害が一致する大変けっこうなことでしたので、生徒だった私たちは大いに喜んだものです。


では、実際に勉強する場合、どのくらいの頻度で休憩を入れるのがいいのでしょう?


私は、どんなに集中力の持続しない人でも、50分~1時間は集中して、5分程度休憩を入れれば十分だと思っています。

よく「頭がくたびれる前に休憩を取れ」といわれています。

頭がくたびれてしまったのでは、次に起動させるのに時間がかかるからでしょう。


これも、各人各様だとしたら、「頭がくたびれる前」基準を試してみて、ご自身の集中力持続時間を計ってみてはいかがでしょう。


また、異なった作業に転換することは、休憩効果があります。

例えば、それまで椅子に座って集中してテキストを読んでいたとしたら、立ち上がって(英語や暗記事項の)音読をやることは気分転換・休憩効果がとても期待できます。


いずれにしても、確固たる定説が存在しない以上、あれこれ試してみて、自分自身に合った睡眠時間や休憩の頻度を見つけ、きちんとしたペースで持続させることが何よりだと思います。