今は4月になったばかり。
書店に山積みされているNHKの英語テキストなどが、とてもよく売れる季節です。
私の勝手な想像ですが、NHKラジオの英語テキストは、4月号だけで1年間の売り上げの4割くらいを占めているのではないかと思います。
年度が新しくなると、みなさん”やる気満々”でテキストを買うからです。
それが、7月ころになると、次第にテキストの書店の売り場における存在感が小さくなってしまいます。
多くの方々が、4月のやる気満々”春の病”から回復(笑)してしまうのでしょう。
しかし、資格試験や受験などの試験勉強においては、”春の病”から回復してしまうのは困りものです。
それを防ぐためか、持続させる方法を説いた書籍がよく売れてますよね。
(まあ、個人的には、そのテーマだけで1冊書けるという才能がとても羨ましい限りですが・・・)
私の考える、勉強を持続させる効果的な方法のひとつは、”成果の可視化”というものです。
例えば、ラジオの英会話を毎日続けて聴くためには、きちんと聴いた日のカレンダー(常に見えるところにあるものにしましょう)に黄色のラインマーカーを引き、翌日か翌々日(復習効果を心理学的に考えると、少し間を置いた翌々日の方がいいでしょう)に、復習したらオレンジ色のラインマーカーを引きます。
このように、日々のカレンダーにしっかり、黄色とオレンジ色のラインマーカーが2つ引かれていれば、きちんと聴いて復習もしたことの証拠となります。
カレンダーを見る度に、しっかり引かれているラインマーカーを確認すると、それまでの学習成果が一見明白になり、精神的な満足感と持続するための意欲がとても大きくなります。
このように、学習成果を可視化することは、満足感と更なる意欲を高める上で、極めて効果的です。
例えば、中学受験などでは、塾が宿題を出すほか、日々の演習などの課題をこなすことを指導するところがほとんどでしょう。
拙著「最短で結果が出る超勉強法」でも書きましたが、それら日々のノルマ(宿題も含む)を、計画表の”ひとます”にして、毎日やることを決めておきます。
そして、ひとつのノルマが終わったら、その”ひとます”をラインマーカーで塗り潰すのです。
科目ごとにラインマーカーの色を変えると、科目ごとの成果が一目でわかります。
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計画表の”ます”が、4色(4科目の場合)のラインマーカーで埋め尽くされたのを見ると、努力の成果を確認できて満足感が生まれると同時に、これからもしっかり埋めようという意欲が湧いてきます。
今まで、このような可視化をやってこなかった方は、騙されたと思ってやってみて下さい。
計画表(これを私は「マトリクス計画表」と呼んでいます)を作るのに、手間はかかりません。
横線の入っているルーズリーフ1枚あればいいのです。
縦に日にちを、横にノルマを書いて、縦線を引いて”ます”を作っていけばいいだけですから。
そして、ノルマを達成する度に、ラインマーカーを引くだけです。
とても簡単でしょう。
しかし、これがとてつもない威力を発揮することを、私は絶対に保証します。
持続させる方法として、習慣化させてしまうという基本もとても大切なことです。
しかし、資格試験を受けようとしているビジネスパーソンにとっては、習慣化を妨げる出来事が予想外に多いものです。
大急ぎの仕事のために遅くまで残業しなければならなかったり、取引先との接待が入ったり・・・。
ということで、毎日早起きして確実に取れる時間帯に勉強しようという意見が強いのですが、前日の夜が遅くなったり、二日酔いになったりした時まで、きっちり早起きできる自信は、私にもありません。
そして、一度挫折してしまうと、そのままズルズルいってしまう恐れがあります。
その点、可視化作戦だと、空白の”ます”を埋めるのが遅れていても、後日帳尻を合わせることができます。
そのためには、週に最低半日くらいは、何も予定を入れない予備日を作っておく必要があるでしょう。
仕事が多忙な場合は、最初からノルマを軽めにしておくことも重要なことです。
余談ですが、計画倒れは、無理な計画が原因なのです。
こんなに少なくて大丈夫だろうか?
と思うくらいの計画がちょうどいいでしょう。
もっとも、継続するための方策を練るのは、勉強そのものではありません。
あくまで事前準備に過ぎません。
ですから、短時間で済ませないと、コストパフォーマンスが悪くなります。
マトリクス計画表による可視化は、準備に時間がかからない割に、効果は絶大で、コストパフォーマンスはとても高いです。
是非、一度試してみて下さいね(^O^)