明日の医療と今日みた夢と

明日の医療と今日みた夢と

医師。夢療法家。エドガー・ケイシー研究家。臨床分子栄養医学研究会認定医。
「からだ」と「こころ」と「たましい」の医者として患者さんに寄り添います。

 

前回、四毒についての考えを述べました。

 

その後も“四毒抜き”の話題は尽きることなく拡がっています。

提唱している歯科医の先生はますますパワフルに雄弁に

発展させた持論を次々と発信されています。

 

実践する人が増え、分母が大きくなっていることもあるのか

その有効性を発信する人も増えているように思います。

 

当然のことながら賛否両論はあり

前回ご紹介した諸先生方のように

別の見解もさらにたくさん登場しています。

 

私の考えとしては、いま悩んでいる疾患や症状があって

この説に興味がある・納得できる人は

ぜひ一度トライしてみて欲しいと思います。

 

 

ただ、私自身、当初からモヤモヤしていることはあり

今回それについて書いてみます。

 

ちなみに“四毒抜き”の「毒」は

「そのものが毒である」ということではなく

「中毒性がある」という意味なのだそうです。

前回の投稿時は気づいてなかったので記しておきます。

 

 

 

*栄養的な見地から

 

 

短期的にはまず問題ないでしょう。

長期的にみた場合はどうでしょうか?

 

それらを摂取しないことによる健康被害はおそらくないし

それについての検証は不可能と思います。

“抜き”をした代わりに何をどう摂取したか

人によって違うでしょうから

一概に影響を論じることは将来的にもできないでしょう。

 

推測にすぎないのですが気になることとしては・・

 

・野菜を油なし(炒めない、揚げない、ドレッシングなし)で

たくさん食べられる人は少ないのでは?

食物繊維が減って腸内環境によくないのでは?

 

…これは生野菜の摂取を推奨するケイシー流ならではの

懸念かもしれません。

 

・何でもそうですが「摂りすぎ」は禁物です。

“四毒抜き”は玄米・雑穀に概ね否定的で白米を推奨しており

白米ならばどれだけ食べてもOKとされています。

また副食として動物性タンパク質、とくに肉類が

かなり多くなるのではないかと想像します。

 

これらが過剰摂取となった場合に生じるリスクというのも

長期的には無視できなくなってくるでしょう。

白米も動物性タンパク質も酸性食品に分類されます。

ケイシー的に見れば過剰になると身体が酸性化してしまい

何らかの不具合を起こすことになるかもしれません。

 

 

…ちょっと脱線してしまうのですが

主食として白米がよいのか玄米がよいのか、

さまざまな説があります。どちらも

「そもそも日本人は〇〇を食べていた(orいなかった)」

説に拠る場合が多く

糖質制限を強く主張する人は縄文時代まで遡りますが

江戸時代で留めておく場合もあり

みな自説に合致する時代を持ち出しているように思えます。

 

推測ですが、現代の日本人に近い過去の人々が

長いあいだ主食としていたのは、雑穀(アワ、ヒエ、キビなど)と麦飯(大麦)ではないでしょうか。

 

人口の大多数を占める庶民にとって白米はおそらく贅沢品。

年貢で取り上げられてしまったでしょう。

お餅(もち米)はハレの日だけの特別なありがたい食べもの。

玄米はどこの文化圏でも常食されていないようです。

これは味や栄養の問題というより、おそらく

精米したものよりも調理に必要な燃料が多くなってしまう

という理由が大きいと思われます。

 

私自身は白米+雑穀や分づき米を食べることが多いですが

消化吸収能力にもよるので

どれが絶対によいとは言い切れない気がします。

 

 

 

*強力な禁止がもたらすもの

 

 

“四毒抜き”は強力な禁止です。

「ほんの少しでも○○を食べてはいけない」

とても窮屈です。

 

そう感じるだけならまだいいですが

食べることに罪悪感、恐怖感を引き起こしかねません。

どうしても食べないわけにはいかない状況も

あると思うのですが、ものすごい葛藤が生じるでしょう。

そうしたネガティブな心持ちで食事をすると

その気持ちごと、身体に取り入れてしまうように思います。

 

そこから発展して「○○を食べると病気になる」

ここまで言ってしまうと、極論すれば“呪縛”になります。

強迫観念のようになってしまって

苦しくなる人もいるかもしれません。

 

「○○は身体に有害だ」という決めつけがあると

ほんとうに具合がわるくなることがあります。

 

プラシーボ効果は有名ですが

自分に害が生じるという懸念や思い込みがあると

通常は起こりえない、説明のつかない不具合を

生じることがあり、この現象を“ノーシーボ効果”と言います。

 

よく例に出されるのは

バラにアレルギーを持っていると信じる人は

バラと判断するとプラスチック製の造花でも

アレルギー症状を起こすことがあるという話。

 

そのくらい、その人の信じることが

現実の身体にあらわれるのです。

 

 

 

*症状を作っているのは自分自身

 

 

症状を形成するものとして

その人の潜在意識は何よりも重要だと考えます。

 

潜在意識には、その人が習慣として行っていること、

過去に経験したことすべて、トラウマや思い込み、

過去生のカルマなど、すべてが含まれます。

 

潜在意識が現実を形成するので

病気や症状も作られてしまう、もっと能動的に言えば

自分自身が作ることになるのです。

 

その視点に立つと、食事は身体内での反応を起こすための

ひとつのきっかけに過ぎないと考えることができます。

 

食事を徹底的に制限しようとする考え方の根幹には

症状を引き起こす要因のほとんどを

外的なものに求める傾向があるのではないでしょうか。

 

外的要因があっても

反応するかしないかはその人次第なのですが

排除しようとする意識が強くなるのと反比例して

内的なものに向ける意識は弱くなってしまうかもしれません。

 

アレルギー、電磁波や化学物質の過敏症、

ワクチンのシェディング、、、

これらも外部に原因を求めているという一面があると

私は考えています。

 

 

 

*「食事を変えなければ治らない」とも言い切れない

 

 

食事が大切なことに異論はありません。

すべての人に日々の食事の大切さを

認識してほしい、と思って診療しています。

 

でも食事をどうにかすることなく治るケースもあるのです。

症状の原因は複合的なものと考えられるので

なんらかの施術を受けたり、他の生活習慣や環境を変えたり、

心の持ち方を変えたりということで

改善に向かう場合もあるでしょう。

 

たとえ厳密な食事療法で改善が見られなかったとしても

落胆しないでほしいと思います。

食事以外の要因の占める割合が大きいのかもしれないし

その食事療法がその時期のその人に

合っていなかったのかもしれません。

 

食べたものがそのまますべて吸収されるわけではなく

消化吸収能力には個人差があります。

その観点からもすべての人に合う食事はないと考えますが

やってみないとわからないのが本当のところで

もどかしくもあります。

 

 

 

*波及する問題として、まったくの老婆心ですが気になること

 

 

現代はさまざまな領域で分断が危惧される時代です。

“四毒抜き”は強力で詳細な禁止事項として捉えられます。

あまりにも強い禁止は反発を招きます。

 

食事は毎日のことでその人の生き方とイコールでもあるので

頭ごなしによい/わるいで語られると

受け入れられない場合があります。

支持する人としない人とは相容れず

感情的な対立が生じてしまい、

ここにも分断が生じる気がして仕方ないのです。

 

また一方で、あまりにも詳細な指示は

同意する側の考える力を奪う可能性があります。

事細かに〇か×かチェックすることになると

心の余裕もなくなります。

もしすべての判断を他者にゆだねているとしたら

ある意味思考停止の状態でしょう。

 

 

 

*自分はどう生きるのか、自分にとって何が大切か

 

 

たぶんこれが人生でもっとも優先順位の高い問いだと思います。

 

食事という日々の営みも、ここが出発点であり

逆に言えば何気ないその一食にさえ

じつはその人の生き方が

あらわれてしまっているのかもしれません。

 

食事よりも優先順位の高いことがある場合もあるでしょう。

アスリートも、宇宙飛行士も、モデルさんも、ワーママも、

その環境での目的を果たすために食事を選択します。

 

友人が「食事は娯楽が8割」と書いていて

私は驚くとともにこの言葉についずいぶん考えました。

彼女にとって食事とは

何よりも他者との喜びを分かち合う時間なのです。

 

「同じ釜の飯を食う」という表現があるように

いっしょに食事をするということは

生存のための摂取以上の意味もあります。

 

自分にとって何が大切か

そこから選択していくしかないと思うのです。

 

 

 

 

“四毒抜き”について思うところを書きました。

お読みくださってありがとうございます。

 

これからも注視していきます。

“四毒抜き”で改善した人がその後どうするのか

とても興味深いです。

 

厳密な除去をずっと続けなれば意味がないとされているのは

本当にそうなのか。

そうであるなら改善した人はその生活を

もっと言えばその人生を選択するのか。

多少食べても大丈夫な身体になっていくのか。

 

科学も医学も新しい知見によって日々更新されていきます。

現在支持されている説も

この先変わっていく可能性があります。

そういうものだからです。

 

ご自分やご家族について

そのときベストと思われる選択をしていくしかないでしょう。

そしてその結果を潔く引き受けるしかないでしょう。

 

ふと思ったのは

もしかすると、あんまり、深刻にならないこと、

かもしれません。

医者の言うことではないかもしれませんけど。

 

私たちみんな、光と影が交錯する、苦しくて可笑しくて

複雑で悩ましい現代日本という場で生きています。

 

笑っても泣いてもたかだか数年~数十年の今生

時代の空気も含めて

ぜんぶ味わって精いっぱい生きることに尽きるかなー・・と。

 

 

 ↑ 

四毒的にもケイシー的にもいちばんダメなやつ(^^;)

 

 

 

いま“四毒”がブームですね。

動画サイトでもたくさん見かけます。

① 小麦粉 ② 乳製品 ③ 甘いもの ④ 植物油

これら4つの食品を除きましょうという食事療法です。

 

提唱されているのは“よしりん”こと歯科医の吉野敏明先生。

豊富な経験と知識、情熱あふれる明快な語り口で

いまやカリスマ的な人気です。

(ちなみに参院選の話は圏外)

 

一大ムーブメントと言ってもいいくらいになっているので

医療・栄養業界の著明な先生方も意見を求められるらしく

“四毒”説へのアンサー動画がたくさんアップされています。

(文末にリンクしました)

 

私は誰に求められたわけでもないのですが(笑)

いま思っていることを書いてみました。

 

 

四毒抜き、いいと思います。

 

不調がある人、健康に興味がある人

たいへんですがやってみる価値はあると思います。

私自身はその4つ、できるだけ減らす努力をしていますが

画像でわかるように家には常備しています(汗)

 

「エビデンスがない」

四毒に限らずたいていの説はこのひとことで却下されます。

 

科学とされるものすべて、エビデンスで成立する世界です。

その世界のなかではエビデンスで語ることになりますが

人間の営み、生身のからだやこころはそれだけでは語れません。

食と健康について介入する研究はひじょうに困難なのです。

 

症例を集めれば何らかの結論は得られるかもしれませんが

たぶん人を動かすのはエビデンスよりも感動

みんな信じるものに従って今日の行動を決めています。

 

直接的な情報ほどこころが動かされます。

医者なのでいちおうエビデンスは把握する。

でも信じられるのは自分自身の体験、

そして自分の目で見たこと、診たこと。

 

実践して長年の便秘と腹部膨満感が消えたという友人がいます。

小麦をやめて体調がよくなったという患者さんも何人もいます。

自分自身で言えば、さいきん気がつきました。

月曜日の不調(頭痛、倦怠感、口内炎)は

ただのマンデーブルーと思ってましたが

週末の外食でこれらを摂ってしまったからかも?

 

「四毒抜いてよくなりました」という意見に見られる効果は

体重減少、アレルギーや自己免疫疾患の改善、

血圧やコレステロール値の改善、

便秘・下痢など腹部症状の改善、

慢性頭痛や肌あれの改善、

…などたくさんあるようですが

これらが本当に“四毒抜き”によってよくなったのか

正確に判断するのは困難です。

 

もともとの食生活がトンデモなかった場合

ちょっと気をつけるだけでも変化はあるでしょうし

肥満が改善されればそれだけでいろいろ改善するはずです。

自炊が基本になるので添加物も摂らなくなります。

 

そこまで細かく言わなくても

病気や不調で悩む人にとっては結果がすべて。

改善すればなんだっていいはずです。

 

 

インパクトあり過ぎる「毒」という表現ですが

そこまで強く言い切ったのでこんなに広まったのでしょう。

もちろん食品そのものに罪はありません。

ヒトの思惑によって

行き過ぎた変化が加えられてしまったのです。

 

正しくはこうだと思います。

「現代日本で普通に販売されている①~④は

健康に悪影響することがある」

 

 

それぞれについても賛否両論あるわけですが

とくに ④ 植物油 については意見が分かれています。

昔からオリーブ油に関しては

身体によいというデータがたくさんあります。

 

個人的には

よい油で、非加熱ならば摂ってもよいけれど

よい油であっても毎日積極的に摂る、

…まではしなくてよいと思っています。

 

揚げ物はどう考えてもNGだし

オメガ6系が多すぎるので減らすべしと考えると

いっそのこと全否定したほうがわかりやすくてよいのでしょう。

隠れたところに潜んでいる“植物油脂”も避けやすくなります。

 

 

①~④のすべてに関して

当然ながら量的な問題もあります。

 

アレルギーや免疫機序による不調の場合

① 小麦 ② 乳製品 

を可能な限り完全に除去してみるのがよいと思います。

タンパク質に対して抗体が産生されて反応が起こります。

いったん感作されるとその反応は

ほんの少量でも起こる可能性があります。

そのぐらい完璧に除去しないと

せっかくがんばっても体調に反映されないかもしれません。

 

いっぽう、私見ですが

③ 甘いもの ④ 植物油

は摂取量に比例して悪影響になると考えます。

少量ならばそこまで問題とならないのではないでしょうか。

もちろん、それぞれにいろんな種類があるので

十把ひと絡げにしていいとは思えないし

調理法にも気をつけなければいけません。

 

 

 

では“四毒抜き”をやって

直接的に身体によくないことはあるのでしょうか?

 

ストレスが溜まる、外食・会食ができない、罪悪感が生じる

…等々の間接的な問題は置いておきましょう。

そのへんは、その人が何に価値をおくかで

選択するしかないと思います。

 

①~④抜きで満足できる食生活を目指すと

動物性タンパク質の摂取が増える可能性があります。

酸性・アルカリ性で言えば酸性に偏ってしまうかもしれません。

赤身肉を多量に食べる習慣は大腸がんリスクになります。

ケイシーも言っていますが、身体が酸性に傾くと

さまざまな病気のもとになると私は考えます。

 

飛躍するようですが、全体として考えた場合

みんなが動物をたくさん食べることになるとしたら

それでもよいのかどうか、難しい問題です。

エネルギー問題も、食糧問題も

“地球のすべての人がそれをやっても大丈夫か”

というところから考えなければならないと思っています。

 

まあそのへん、いま病気の人は

病気を治してから考えればよいこと、かもしれません。

 

ほかにも妄想していくと

日本人がもっとお米を食べるようになったら

食料自給率を上げられるかもしれません。

パン屋さんや牛乳の生産者はどうなるのだろう…

需要がなくなることはないにせよ、減ってしまうかも。

身体によくない現代の品種をなくせばまた違うかも?

全体として考えるとさまざまな側面があります。

 

 

ともかく、万人に合う食事というものはないでしょうし

食事療法はやってみないとわかりません。

だから気になるなら、やってみるしかないのです。

そして自分の身体の反応をみる。

 

自分の気持ちだけでなく何らかの判断基準が欲しければ

遅延型アレルギー検査もあるし

O-リングやらキネシオロジーやら何やかやで

確かめてみるのもいいでしょう。

私としては、夢に問いかけてみて欲しいですけど。

 

 

そして、治っていく道は食事だけではありません。

食事が大切なことは言うまでもありませんが

ひとりの人間を形作るにはひじょうに多くの因子があります。

遺伝的要因、食事以外の外的要因、

こころの持ち方もとても大切

それには家族や人間関係、生きがいがあるかどうか

潜在意識のなかのトラウマや

過去生のことだって現在の身体に関係している。

 

どれかひとつが変わっただけでも

身体の状態は変わりうるものだと思います。

 

 

 

∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴

 

 

 

“四毒”説に対する先生方のご意見の動画をリンクしました。

これ以外もまだまだ出てくると予想されます。

 

 

これらの動画のコメント欄が

ものすごく騒がしいことになっています。

動画をあげた先生の意見に対するコメントよりも

そもそもの“四毒”についての賛否両論の自説展開にはじまり

提唱者の吉野先生に対する愛と憎しみ(?)にまで論は波及し

まるでバトルのような感情的な応酬に辟易してしまいます。

 

吉野先生の濃いキャラと熱量で強力に訴えかけたからこそ

巷に“四毒”説がひろまりました。

食についての意識を高めた功績は素晴らしいです。

 

でもちょっと…決めつけすぎのきらいがあると感じます。

「○○の原因は△△である」と言い切ってしまう部分。

いやいやいや…と言いたくなることも多々あります。

まあ、そのくらいの極端な説のほうが

わかりやすくて受け入れられるのでしょうね。

 

 

何を食べるかはどう生きるかと一緒。

だから、自分の食事を否定されると

自分自身を否定されたように感じる人もいる。

いくら自分自身がよいと思っても

他者に強制するものではありません。

ゆえにコメント欄でも

感情的な反応を呼び起こしてしまうのかもしれません。

 

 

さてこの“四毒”ブームはどうなっていくのでしょうか。

実践している人の長期的な結果も気になります。

長くやらないと見えてこないものはありますから。

一時的なもので終わるのか、

世間の常識くらいまでになっていくのか。

 

 

今後もゆるゆるで取り入れつつ

患者さんにも上記のような説明をしつつ

注視していきます。

 

 

 

内海聡医師

https://www.youtube.com/watch?v=sHIjaTjTPsk&t=13s

 

石原結實医師

https://www.youtube.com/watch?v=BF2vdf35FNo

 

北條元治医師

https://www.youtube.com/watch?v=uhHRLZLWbAg

 

高須幹也医師

https://www.youtube.com/watch?v=g9TJWCs1Za4

 

中村ひろき氏(鍼灸師、分子栄養学カウンセラー)

https://www.youtube.com/watch?v=kGc2Dbv7F8c

 

圓尾和紀氏(管理栄養士)

https://www.youtube.com/watch?v=lHRX13qKfIA

 

 

 

 

つまり、日本人はやっぱり和食!ってことですよね(*^^*)

 

「りんごをナマで食べてはいけない」

 

ケイシーの食事療法のなかで

これほど世間一般の認識と合わないものもないでしょう。

「1日にりんご1個で医者いらず」と言われるくらい、

身体によい食品の代表とされていますから。

 

結論を先に。

 

・加熱したりんご(皮つきのままロースト等)はたいへんよい。

・りんごには鉄分が多く含まれるので貧血の人によい。

・樹上で完熟したもののほうがよい。

・基本的にナマのりんごは食べない。とくに胃腸の弱い人。

・リンゴダイエットのときのみナマで食べてよい。

・ジェネティング種(国光)とジョナサン種(紅玉)がよい。

(次点としてデリシャス系ふじ・ジョナゴールドもありかも)

・胃腸が丈夫な人はナマで食べてもよい。

(上記2種を少量、よく噛んで)

 

 

以下の解説は長いので、ご興味ある方はお読みください。

 

 

*加熱したりんごとナマのりんご

 

リンゴは調理したものに限る。 リンゴを皮ごとローストしたもの(焼きリンゴ)として食べる。(2015-8)

 

りんごは加熱すると栄養価が高くなるので、

現代でも加熱調理して食べるのがすすめられています。

りんごのペクチン(腸内環境を整える食物繊維)は

100℃以上で加熱することで最大9倍に増加するそうです。

だからといってナマのりんごに

有害成分があると言われているわけではありません。

 

 

*りんごには鉄分がたくさん含まれる

 

血液を生成するものを体内に取り入れる。果物、特にリンゴやナシに含まれるもの、その中に含まれる鉄分。(4841-1)

 

梨やリンゴやブドウなど、鉄分を含む果物が良い。(4368-1)

 

リーディングでは、鉄分が多いことから

貧血の人にすすめられています。

現代のりんごはとくべつ鉄分が多いわけではないようですが

ビタミンCや有機酸が多いことから

貧血にもよいとされています。

 

 

*樹上で完熟したもののほうがよい

 

熟していれば、生のリンゴを食べさせる。(4281-5)

 

りんごやバナナについてはとくに、完熟がすすめられています。

フルーツも野菜も、成熟段階によって栄養素が変化します。

りんごの場合、タンニンは成熟にともなって減少していきます。

 

 

*ナマのりんごがNGな理由

 

リーディングから読み解いた仮説です。

1. りんごは身体を酸性化するから

2. りんごは体内で特殊な酸をつくり出すから
 

 

*ケイシー的には、りんごは身体を酸性化する

 

通常りんごはアルカリ食品とされています。

しかし理由はわかりませんがリーディングでは

“ナマの”りんごは酸性食品に分類されるのです。

 

アルカリ反応を起こすものを多く摂る。つまり、酸や調味料、白パン、ジャガイモ、生のリンゴ、バナナなどはだめだ。

(846-1)

 

大きな不安やストレスを抱えている時には、生のリンゴやバナナなど、酸を作り出す性質の果物を食べてはならない。

(1724-1)

 

りんごは白パンやじゃがいもと同列に語られるくらいの

酸性食品らしいのです。

 

以前PRAL(潜在的腎臓酸負荷)という概念を紹介しましたが

計算式で類推する酸性度よりも

体内ではもっと多様な反応が起きており

把握するのは容易ではないのでしょう。

ケイシーが何度も言うように

そこには“組み合わせ”の関与もあるわけで。

 

(問)果物と肉汁を摂るように言いましたが、それらは腸を酸性過多にします。どうすれば正すことができますか? 

(答)もっと一貫した方法で摂るようにすることだ。量を摂るのではない。 これらを決まった順に摂る。1回の食事で両方を摂ろうとしてはならない。(325-50)

 

 

*ケイシー的には、りんごは体内で特殊な酸をつくり出す

 

(問)なぜりんごは良くないのでしょうか? 

(答)りんごは体内に苦味(bitterness)を作り出すような酸を産生するからである。 それは十二指腸での逆流作用によって作り出され、りんごのこの性質のために過剰の負担を強いられた膵臓からの分泌物によって産生される。(325-14)

 

これがリーディングの答えです。

これ以外あまり理由が見当たりません。(はせがわ調べ)

みんなもっと訊いといてくれればいいのに(-_-)

 

「苦味をつくり出すような酸」

これはいったい何のことなのでしょうか?

294番はケイシー自身のリーディングですが

これがヒントなのかもしれません。

 

食事にピクリン酸が多すぎる。

 [グラディスのメモ:ケイシーは1日リンゴダイエットをしたのですが、かなり苦しくなって止めなければなりませんでした。そのことだと思います。] 

(294-194)

 

ピクリン酸!

「3つのニトロ基と一つのヒドロキシ基がベンゼンに結合した

芳香族化合物。2,4,6-トリニトロフェノール。

下瀬火薬(日露戦争で使われた火薬)の成分。

ギリシャ語で「苦い」を意味する pikros が語源。」

 

ピクリン酸は強酸で人体には有害です。

りんごそのものに含まれているわけではありませんが

体内で生成される“苦い酸”はこれのことでは!?

 

…と、決着をつけようと思ったのですが…

胃酸や膵液との化学反応式までは不明。お手上げ((-_-))

 

じつはピクリン酸は梅に微量に含まれており

それが肝臓や腸のはたらきを活発にするとされています。

やっぱり、“苦い酸”は

ピクリン酸のことではないのかもしれません((-_-))

 

さらにピクリン酸は当時、滅菌スプレー的に使われてたらしく

ピクリン酸の作用は粘膜に有効(363-1)

という記述もありました。

 

けっきょく“苦い酸”の正体は現時点ではわからずじまいです。

ともかくケイシー流食事療法においては

酸性・アルカリ性、がもっとも重要なようです。

 

 

*りんごの皮のタンニンもNG

 

りんごの皮にはタンニンが含まれます。

タンニンはポリフェノールの一種で、抗酸化物質として有用なはたらきがある反面、鉄の吸収を阻害する作用もあります。

 

ある種の食べ物がこの障害(炎症、眼の不調、耳鳴り)を悪化させる―タンニン酸などの酸やネバネバするものを作り出すもの。ある種の桃やプラム、リンゴ、チョコレート、コーヒー、紅茶など。(3407-2)

 

タンニンがあるからりんごがNGという記述はこれだけでした。

 

赤ワインにも、コーヒーにもタンニンが含まれますが

ケイシー的にこれらはOK。つまり量によるんでしょうね。

 

でもコーヒー・紅茶にミルクを入れるのがNGという理由には

タンニンが関わっているのではないかと私は考えています。

 

タンニンが多い柿もリーディングに登場しますが

もっぱら髪にウェーブをつけるための使用法として登場し

そもそもあまり食べられてはいなかったようです。

 

ところで

りんごNGの食事療法として“低FODMAP食”があります。

消化しにくく発酵しやすい糖類を避ける食事療法。

りんごはフルクトースやソルビトールを多く含む、

という理由でNGになっていますが

ケイシー的な理由とはまったく関係がなさそうです。

 

 

*リンゴダイエットについて

 

消化管を浄化する。(1622-1)

体内浄化の食事療法(2423-1)

肝臓と腎臓と全身の活動が浄化するため(1850-3)

 

なぜりんごなのか?の理由は不明です。

 

注意点としては

・(やっているあいだ)馬車馬のように働いてはならい!

 (307-14)

・ヒマシ油パックを行っているときは、体内浄化法としてのリンゴダイエットを行ってはならない。(543-27)

・少なくとも毎日5~6個のリンゴを食べなければならない。 (1409-9)

・食事を再開した時には、がつがつ食べてはならない。

あまりこってりしたものや味付けの濃い食べ物は避けること。(1850-3)

 

意外な活用法

自分でサナダムシの有無を検査したければ

3日間、生のリンゴだけで生活することだ! (567-7)

 

きっとサナダムシが出てくるんですね♪

 

 

*りんごは種類によって違う!

 

ジョナサン種か、ジェネティング種がよい。(294-182)

ジェネティング種のリンゴであれば加熱調理すれば与えても良いだろう。(142-5)

デリシャスはジョナサン系である。(780-12)

リンゴの中には酸性のものもあるが、そうでないものもある。(4834-1)

 

品種によって酸性かどうかまで違うとは!

おすすめの2種は酸性ではないというのが理由らしい。

 

ほかにもリーディングにはこんなに多種類が登場していました。

アーカンソーブラック、オレゴン・レッド、シープノーズ、デリシャス、アーカンサス・ラセット、ベン・デイビス、ワインサップ・・・りんごファミリー多彩すぎる・・・

 

 

*ナマで食べたいならこの品種!

 

生のリンゴは、ジェネティング種以外は、あまり良くない。(820-2)

ジョナサン系のリンゴが手に入るのでない限り、生のリンゴは食べない。(3423-1)

3日間リンゴだけ(できればジョナサン系のものを)食べる。 

これにはデリシャスも含まれる。デリシャスはジョナサン系である。(780-12)

 

ナマはぜったいダメと言われた人もいるいっぽう

緩い制限にとどまる人もいます。

消化力に合わせて、ということなのでしょうね。

 

 

*現代日本で食べるなら?

 

・ジェネット種(jenneting)

さかのぼるとRall's Janetといい、いろんな亜種があるらしい。日本では「国光(こっこう)」

 

・ジョナサン種(Jonathan) 

日本では「紅玉(こうぎょく)」

 

国光は知っているけど東京のスーパーではあまり見かけません。

紅玉は早い時季に出回り、ジャムやアップルパイ用というイメージ。わりと口当たりが軟らかいです。

 

デリシャスはジョナサン系(780-12)

という記述があることを考えると、以下2品種もOKかも?

「ふじ」=「国光」×「デリシャス」

「ジョナゴールド」=「ゴールデンデリシャス」×「紅玉」

 

 

*もしかしてこんな理由も!?


ケイシーは敬虔なクリスチャンで

あちこちに聖書からの引用があります。

りんごNGにはこんな理由も関係していたりして。

もっとも旧約聖書には、智恵の樹の実がりんごだと

書かれているわけではないようですが・・

バナナ説もあるらしいし。

 

1日1粒のアーモンドは、リンゴよりもさらに人を医者いらずにする力がある。 なぜなら、リンゴは堕落に導いたが(創世記)、アーモンドはそうではないからだ――なぜなら、あらゆるものが死に絶えた時(ノアの洪水を指すのか?)、アーモンドが花を咲かせたのである。(3180-3) 

 

 

*余談:「りんごがぼける」ってわかります?

 

方言って自分じゃ当たり前すぎて

通じないときにビックリしますよね。

 

「りんごがぼける」「ぼけりんご」

食べ頃を逃してシャクシャク感がなくなり

ボワッとした食感になることを言います。

新潟県上越地方と長野県北信地方でしか

使われない表現のようです。(はせがわ調べ)

 

りんごのあの状態を表現するのに

これ以上に適した言葉はないと思うのですが。