まさしの音楽ブログ

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音楽(クラシック・ジャズ・ロック)のことをはじめ、芸術のことなど、日々感じたことを綴ります。

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6月30日(日)、アンドレイ・ガヴリロフ ピアノ・リサイタル@ひまわりの郷ホールに行ってきました。

 

 

曲目は、

 

 

でした。

 

アンコールで、

ショパン:ノクターン 第4番 ヘ長調 作品15-1

プロコフィエフ:4つの小品 作品4-4

を演奏してくれました。

 

4月に仕事の環境を変えたところ、ものすごく忙しくなり、とりわけ5月以降はまともに寝る時間もないような状況です。

4月21日の渡辺玲子さんを皮切りにひまわりの郷のセット券を買っていましたので、5月26日にはアルカディア・クァルテットのコンサートにも行ってきましたが、忙しくてブログにアップする時間がありませんでした(余裕があるときに追ってアップします)。

 

さて、ガヴリロフのコンサートですが、前半は「これがシューマンか!?」というくらい、私の理想とするシューマンとはほど遠い演奏でした。

ジャンジャンとこれでもかというくらい鍵盤を強打するだけで、聴いていて苦痛すら感じるほどでした。

大きなホールの最後列で聴いているならともかく、400席ほどしかない小さなホールですのでなおさらです。

やはりシューマンは、格調高く、ロマンティックに、内面から情感があふれ出るように演奏してほしいものです。

 

私はガヴリロフのCDをたくさん持っています。

ときに鍵盤を強打し、概して音の大きなピアニストではありますが、まぎれもなく、ゲンリヒ・ネイガウスの系譜を汲むロシア・ピアニズムの継承者です。

しかしながら、この日のガヴリロフはCDで聴くガヴリロフとはまったくの別人でした。

 

シューマンに対し、後半の展覧会の絵は現在のガヴリロフの演奏様式に合っていました。

ただ、展覧会の絵は好きでもなんでもない曲です。

シューマンを聴きにきた私にとってはどうでもよかったのですが、展覧会の絵を聴きながら、プロコフィエフの派手な曲だったら、それなりに聴き映えはするかなと思っていました。

 

すると、その思いが通じたのか、アンコールの2曲目で、プロコフィエフを弾いてくれました。

ジャンジャカとピアノが壊れんばかりに弾いてるだけですが、これはこれで聴き応えがありました。

昨日、川久保賜紀さん(Vn)、遠藤真理さん(Vc)、三浦友理枝さん(Pf)のコンサート@浦安音楽ホールに行ってきました。

 

曲目は、
①ラヴェル/山田武彦編曲:亡き王女のためのパヴァーヌ
②クライスラー:美しきロスマリン
②マスネ:タイスの瞑想曲
③ドビュッシー:『ベルガマスク組曲』より 月の光
④フォーレ:夢のあとに
④サン=サーンス:『動物の謝肉祭』より 白鳥
①ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲 第1番 ハ短調
①ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調
です。

アンコールで、
①ショスタコーヴィチ:2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品より ワルツとガヴォットを演奏してくれました。

左横の番号は、
①ピアノ・トリオ
②川久保賜紀さん(Vn)&三浦友理枝さん(Pf)
③三浦友理枝さん(Pf)
④遠藤真理さん(Vc)&三浦友理枝さん(Pf)
です。

ここのところ著しく仕事が立て込んでいて、しかも、この日の朝にやらなくてはならない急ぎの仕事があって、ものすごい寝不足でしたので、早めにお昼を食べて少し昼寝をしてから行こうと思っていたら、寝過ごしてしまいました。
朝から喉が痛くて風邪薬を飲んでいたのもいけなかったようです。
その結果、10分ほど遅刻してしまい、亡き王女のためのパヴァーヌと美しきロスマリンを聞き逃してしまいました。

2018年10月6日のサントリーホールのブルーローズでのコンサートの際に「アンコールでやってくれないかなぁ」と思っていた亡き王女のためのパヴァーヌを聞き逃したのは痛恨の極みです。
なお、2018年10月6日のコンサートと重なっている曲はアンコールの2曲だけでした。

このピアノ・トリオの素晴らしさは2018年10月6日のブログに書きましたので、ここでは繰り返しませんが、この日もほんとに素晴らしかったです。
あえて付け加えるならば、ショスタコーヴィチとラヴェルのピアノ三重奏曲の演奏効果は凄まじく、生で聴くと、この2人の天才ぶりに改めて驚嘆します。
しかも、3月21日のブログ「デュオ・グレイス」で書いたように、ホールがいいので、ほんとに素晴らしかったです。
ヴァイオリンとチェロの音は身体に直に伝わってくるという感覚です。
三浦友理枝さんは浦安音楽ホールで演奏するのはこの日が初めてだそうですが、演奏家の間でも素晴らしいホールだとの噂が拡がっているそうです。
遠藤真理さんはこの日が2回目だそうですが、「とりわけチェロに向いたホールだ」とおっしゃってました。
ただ、この日のピアノはスタインウェイだったのに対して、デュオ・グレイスのときは2台のうちの1台がヤマハだったので(もう1台はスタインウェイ)、デュオ・グレイスのときの方がもっと音のいいホールだと感じました。
どうやら私はスタインウェイよりもヤマハの乾いたクリアな音の方が好きなようです。
もっとも、ヴァイオリンやチェロと一緒に弾くなら、ヤマハよりもスタインウェイの丸い音の方が向いているのかもしれませんけど。

いずれにしても、このピアノ・トリオはすごいです。
超一級の演奏家が3人そろっているだけでなく、息もぴったりですから。

ピアノ・トリオの魅力を堪能させてくれます。

今日、渡辺玲子 ヴァイオリン・リサイタル@ひまわりの郷ホール(横浜市港南区民文化センター)に行ってきました。

ピアノは坂野伊都子さんです。

 

 

曲目は、

プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番 Op.80

ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ

グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 Op.45

でした。

アンコールで、リヒャルト・シュトラウスのヴァイオリン・ソナタ第2楽章を演奏してくれました。

 

渡辺玲子さんのコンサートに行くのは初めてです。

1981年第50回日本音楽コンクールで最年少15歳で第1位かつ増沢賞、1986年パガニーニ国際コンクールで第1位なしの第2位という経歴からして、すごいヴァイオリニストだと思うのですが、今日のコンサートはいまいちインパクトがありませんでした。

ひまわりの郷ホールに行くのはこれまた初めてでしたが、おそらくホールの問題だと思います。

弱音部分はいいのですが、大きな音になると、ピアノの音と混濁するのです。

今日のプログラムは、CD化のために録音したばかりの曲目だそうですが、このホールで演奏するには向いていないと感じました。

アンコールのリヒャルト・シュトラウスの第2楽章は大きな音を出さないので、ものすごく良かったです。

昨日、音楽の絵本 親子のためのクラシックコンサート@武蔵野市民文化会館大ホールに行ってきました。

出演は、ズーラシアンブラスと弦(つる)うさぎのみなさんです。

 

 

曲目は、プログラムでは、

ロッシーニ/三澤慶編曲:ウィリアムテル序曲

ボッケリーニ:メヌエット

エルガー:愛の挨拶

久石譲:となりのトトロメドレー

シール&ウェイス/中川喜弘編曲:この素晴らしき世界

デービス&マーシャル/中川喜弘編曲:ユア・マイ・サンシャイン

ハイドリッチ編曲:ハッピーバースデー変奏曲

モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク

大中恩/大塚子龍編曲:犬のおまわりさん

納所弁次郎/大塚子龍編曲:ハロー・ミスター・タートル

イギリス民謡/大塚子龍編曲:ピクニック

モンテルデ/三澤慶編曲:闘牛士のマンボ

アンダーソン/中川英二郎編曲:トランペット吹きの休日

となっていますが、このうちの何曲かは演奏されませんでした。

 

アンコールで、

アメリカ民謡/石川亮太編曲:こげよマイケル

を演奏してくれました。

 

ズーラシアンブラスは、

指揮:オカピ

トランペット:インドライオン

トランペット:ドゥクラングール

ホルン:マレーバク

トロンボーン:スマトラトラ

チューバ:ホッキョクグマ

 

弦うさぎは、

第1バイオリン:メグ(長女)

第2バイオリン:エイミー(四女)

ビオラ:ベス(三女)

チェロ:ジョー(二女)

という構成です。

 

第1曲目は、ズーラシアンブラスのウィリアムテル序曲でしたが、最初の音が出た瞬間、“めちゃくちゃ上手いな”という感じでした。

中に入っている人はシエナ・ウインド・オーケストラと新日本フィルのメンバーだそうですので上手くて当たり前です。

 

お客さんの半分は小学校低学年以下の子供ですので、ワーワーという歓声の中で視聴しなければなりませんが、ものすごく楽しいコンサートでした。

子供相手だからといって手を抜かず、ハイレベルな演奏家で固めているところが素晴らしいです。

子供に聴かせる音楽こそ、こういう上質の音楽でなければなりません。

もちろん大人が聴いていても楽しいので、また行きたいと思います。

3月16日、デュオ・グレイスのコンサート@浦安音楽ホールに行ってきました。

高橋多佳子さんと宮谷理香さんのピアノ・デュオです。

 

 

曲目は、

ハチャトリアン:仮面舞踏会より ワルツ(連弾)

モーツァルト:2台ピアノのためのソナタ ニ長調 K448 第1楽章(2台ピアノ)

チャイコフスキー:くるみ割り人形(2台ピアノ)

ショパン:ノクターン 第13番 ハ短調 op.48-1(宮谷)

ショパン:ノクターン 第14番 嬰ヘ短調 op.48-2(高橋)

サン=サーンス:動物の謝肉祭(2台ピアノ)

です。

 

アンコールで、

ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番(2台ピアノ)

ラフマニノフ:2台のピアノのための組曲 第2番より タランテラ(2台ピアノ)

を演奏してくれました。

 

浦安音楽ホールには初めて行きましたが、こんなに音のいいホールは初めてです。

とにかく音抜けが良くて、クリアな音です。

2台ピアノでも、まったく音が重なりません。

スタインウェイとヤマハCFXの音色の違いも明瞭でしたので、2台ピアノの演奏を堪能できました。

 

お二人ともショパン・コンクール第5位ですので(髙橋さんは第12回〔1990年〕、宮谷さんは第13回〔1995年〕)、むちゃくちゃ上手いのは当たり前ですが、予想以上でした。

お二人ともソロとデュオでオクタヴィア・レコードからたくさんCDを出しておられ、オクタヴィア・レコードのCDの録音の良さも相まって、どのCDも素晴らしいですが、この日の演奏もほんとに素晴らしいとしか言いようがありませんでした。

 

ただ、しょっちゅうおどけたりするのはなんとかならないかなと思いました。

見ている方が恥ずかしくなるような(または寒気がするような)おどけ方なんです。

僕はこのデュオのコンサートは初めてでしたが、このデュオをよく知る人の話ではいつもなんだそうです。

というか、このおどけるのを“売り”になさっているとのことでした。

 

それと、欲を言えば、アンコールでのタランテラのような、大作曲家が2台ピアノのために書いた曲をもっと演奏してほしいです。

この日のコンサートでも、タランテラは圧巻でした。

ラフマニノフの組曲第1番と第2番、ラヴェルのラ・ヴァルス、ショスタコーヴィチの組曲といったプログラムのコンサートをしてほしいです。

この日のモーツァルトも2台ピアノのために書かれた曲ですし、動物の謝肉祭もサン=サーンス自身が2台ピアノ版に編曲したものらしいですが、いずれも2台ピアノの神髄を極めた曲とは言いがたいです。

 

あまりにも音のいいホールでしたので、友の会に入会しようと思い、入会パンフレットをもらって帰りました。

年会費1500円で、特典の主要なもの(私のように遠方の者でも意味があるもの)は、コンサートの先行予約ができることと、コンビニ発券の手数料(108円)が無料になることくらいです。

このホールで催されるクラシックのコンサートは年に10回ほどですので、これでは1500円の元は取れません。

主催コンサートを増やさない限り、これでは会員は増えないでしょう。

会員が多くないからか、この日も、300席しかないホールなのに、客の入りは3分の2ほどでした。

他のコンサートホールの友の会の内容を研究なさった方がいいと思います。