土中環境の改善が自然環境の改善へとつながる。 | マサーヤンのブログ

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土の中の水と空気の流れの詰まりを取り、大地を本来の健全で自然な状態に戻してあげる大地の再生という手法があることを知ったのが三年ぐらい前です。全国でワークショップをやったり依頼を受け実際の施工を行なったりこのような活動をされている方に、矢野智徳さんという方と高田宏臣さんという方がいるのを知ったのもこの時です。

その後、矢野さんの活動を紹介されているブログを読んだり、高田さんのYouTube動画を観たりブログを読んだりして自分なりに勉強し、実際に我が家の大地の再生をやってたのは二年ほど前(ブログにその時の様子を書いてます→わが家の敷地の大地の再生をやってみる。―大地の再生とは?地球再生のために個々人ができること

その後、いろいろと忙しくて我が家の大地再生もついつい後回しになり、自分の中でもあんなに燃えていた大地の再生熱はいつの間にやらどこへ?となってましたが、高田さんの待望の新刊『土中環境』が最近発売されたことを知り、先日Amazonで購入。我が家のバイブル本の棚にまた一冊追加されました。この本が手元にあればもうこれからは大地の再生熱が冷めることはないでしょう、笑。

この本のはじめにとおわりにから一部抜粋し以下にご紹介します↓

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昔の人の環境への造作の名残を見ていく中で、土地の豊かさを保ちながら持続的に環境の営みを安定させようとしてきた、かつての素晴らしい智慧と造作にいつも驚かされてきました。見えない世界の存在をおそれ敬い、いのちの環境に対する傲慢な向き合い方を常に自省するという姿勢があったことに、しばしば心を打たれます。

 かつては、人間が理論的に実証で示せないものを、信仰や感性、本能的な感覚と歩調を合わせて、ごく当たり前に補ってきたことが分かります。

 いつしか私たちは、こうしたいのちの本能から体感的に把握される智慧を「非科学的」と称して蓋をしてしまい、不都合なもの、計量や実証で因果関係を示せないものに対して目をふさいできたように思います。

  (略)

 このままでは今の世界も文明も持続しない。そのことに多くの人が気づきつつある今だからこそ、こうした先人の姿勢の意味をもう一度振り返り、文明の在り方や環境への向き合い方、姿勢から再構築していく必要があるのではないかと思います。

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今は春です。現代社会がこれまでに経験したことのない事態に直面しているにもかかわらず、野には日に日に新緑が広がり、花が咲き、そして虫や小鳥たちもにぎやかに、いのちの季節の始まりを喜び、謳歌しています。ひとたび自然に身をおけば、いのちの限り生きようとする自然の仲間たちに囲まれ、そしてつながっていることに気づかされます。

 この平和で美しく完璧な自然の営みの中で生かされているという何気ない幸せを、これからの時代こそ、子どもにも大人にも実感してほしいと願います。

 自然の営みに耳を傾け、目を凝らし、その営みを楽しんでほしいと願います。