警視庁が3月に発表した平成25年の不正アクセス行為の発生状況によると、不正アクセス行為の認知件数は2,951件で、前年より1,700件増加した。また、認知した不正アクセス行為のうち、インターネットバンキングの不正送金は1,325件で、その手口は利用者のパスワードの設定や管理の甘さにつけ込んだものが多かった。
最近では、顧客のパスワードなどの口座情報約1万3,000件が盗まれ、そのうち約250件が実際に不正送金の被害にあうという事件が発覚。これらの口座を管理している金融機関は、対象の顧客のネット取引を停止する騒ぎがあった。口座情報は、ネットバンキング利用時に表示された偽サイトから盗まれたもよう。
このように、ネットバンキングの被害が拡大している背景もあり、金融機関はさらなるセキュリティの強化を進めている。
例えば、住信SBIネット銀行は、顧客のスマートフォンを利用した「スマート認証」を導入した。スマート認証を使用すれば、スマートフォンに取引認証の通知があるため、取引内容を即座に確認できる。また、パソコンで入力した取引認証とは別の経路で取引認証を実施するため、不正ログインによる被害を防ぐことも可能だ。
また、八十二銀行は、個人向けインターネットバンキングのセキュリティ対策強化の一環として、4月から専用のウィルス対策ソフトを顧客に無料で提供するサービスを始めた。同ソフトは、インターネットバンキングを狙ったウィルスを検知したり、駆除することができるという。
このほかにも、金融機関はセキュリティ強化のための対策を行っている。一方で、不正の手口もますます巧妙化している。利用者としても、パスワード管理の徹底やウィルスソフトの導入などしっかり対策をしておきたい。
(サイトウ イサム 、 加藤 秀行)
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