(セ・リーグ、中日2-3巨人、最終戦、巨人11勝10敗3分、19日、ナゴヤドーム)4番のひと振りで、巨人がついに3年ぶりとなるセ・リーグ制覇に王手をかけた。最後のヤマ場となった9連戦も7勝2敗と勢いは衰えず、優勝マジックを「1」にまで減らし、原監督は「集中力を持ちながら(気持ちが)高ぶることなく戦っている姿は頼もしい」とナインを称賛した。



 試合を決めた阿部の一打は四回。1死一、三塁で、大野が投じた低めの直球を弾丸ライナーで右翼ポール際に運んだ。一回の第1打席で「高めの直球に球威があった」と見てとると、次の打席では目線を下げて高めを捨て、狙い球を1球で仕留める技ありの逆転25号3ランだった。



 主将の貢献は守備でも光る。両脚に不安を抱えており、この日も一塁を守ったが、1カ月半ぶりに先発登板したゴンザレスや野手陣を鼓舞し続けた。「楽になればと思って意識してやっている」。右腕の粘投や、同点機を防いだ坂本の好守備などを引き出し、レギュラーシーズン最後の中日戦に勝利。対戦成績で11勝10敗3分けと勝ち越しを決め、阿部は「短期決戦もあるので生かしていきたい」と、クライマックスシリーズを見据えた。



 胴上げの最短は21日。ヤクルト戦に敗れても中日の結果次第で優勝決定の可能性もあるが、指揮官は「目標はしっかり見えた。勝って優勝を勝ち取りたい」と全員の気持ちを代弁。本拠地のファンと味わう歓喜の瞬間まで、あと一歩だ。(小川寛太)