疲労の回復を早め、疲れにくくするアミノ酸成分でクジラ肉に多く含まれている「バレニン」が注目されている。
厚生労働省が平成10年に行った疫学調査では、日常的に疲労を感じる日本人は約6割を占め、20年の調査では約7割まで増えたという。
疲労は、ストレスや過度に体を動かすことで活性酸素が大量発生し、細胞が「機能低下した」と脳にシグナルを伝えている状態と考えられている。抗酸化物質を取り入れると、疲労が軽減し、老化や生活習慣病を抑制するとされる。
近年注目されている抗酸化物質が「イミダゾール ジペプチド」。高い抗酸化力に加え、筋肉持久力を上げ、「抗疲労」効果が高い。バレニンは、その一種だ。
京都大学大学院農学研究科の伏木亨教授らが平成18年、通常食、バレニン含有食、カルノシン(イミダゾール-の一種)含有食を与えた3群のマウスに、水流のあるプールで強制的に泳がせたあと鉄棒の懸垂運動をさせたところ、通常食摂取群のほとんどがすぐに落下。バレニン、カルノシン食群では落下までの時間が長く、有意差が認められたという。
この結果から、東京海洋大学「ヘルスフード科学」プロジェクトの矢澤一良(かずなが)教授は「バレニンには筋肉疲労の発生を予防し、疲労の回復を早める効果があることが分かる」と話す。さらに「疲労しにくい体をつくり、筋力や持久力を高める。ストレスにも影響を与える活性酸素を消去するので、クジラは心身に有効で、実証性と安全性などを備えたヘルスフードといえそうだ」と語っている。
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