ジャストシステムは2012年2月15日、自社ブランドの統合セキュリティーソフト「JUSTインターネットセキュリティ」を発表した。広告収入のビジネスモデルにより、初期費用、更新費用ともに無料を実現した。



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 JUSTインターネットセキュリティは、既存の有料セキュリティーソフトのような過剰な機能を極力排除することで、シンプルで軽快なプログラムを外部のパートナー企業と共同で開発した。収益モデルは広告で、表示方法や配信のタイミングを工夫することで、利用者がわずらわしさを感じることのない設計とした。広告が表示されず、電話やメールでのサポートが受けられる有償版も月額315円で提供する。



 ウイルス対策、スパイウエア対策、フィッシング対策、ファイアウォール、個人情報保護、クラウド機能などを含む総合セキュリティーソフト。対応OSはWindows 7(32ビット/64ビット)/Vista(SP2以上、32ビット/64ビット)/XP(SP3以上、32ビット)の各日本語版。



Kaspersky取り扱い経験を活かす



 ジャストシステムは2006年にロシアのセキュリティー会社、Kasperskyのセキュリティーソフトの取り扱いを開始。同社の日本法人が直接ソフトを提供するようになり、2011年に取り扱いを終了した。5年間の提携で、セキュリティーソフトやサービスの運用ノウハウを蓄積、利用者の意見も集約して今回のJUSTインターネットセキュリティの開発につなげた。



 セキュリティーソフト投入の狙いを同社のコンシューマ事業部企画部の大野統己氏は、「有料ソフトと無料ソフトの問題点を解消したちょうどいいソフトがない」と説明する。有料ソフトは初期費用や更新費用が割高で、機能が増えたことで操作が煩雑になっている。既存の無料ソフトは海外メーカー製が多く、ブランド力による信頼性が不足している上、有料ソフトのように総合セキュリティーではない。その間の商品を投入することによって、潜在需要を開拓できるかが鍵になりそうだ。



 JUSTインターネットセキュリティは、初期費用、更新費用とも無料。アップデートプログラムを自動配信することで、更新作業も不要にした。製品名に「JUST」という文字を入れたのには、一太郎やATOKなどを手がけるメーカー製であることを示し、信頼性を高める狙いがある。「数十年セキュリティーを手がけている企業と協力して開発したので、ウイルス対策性能や動作の軽さ、速さは、有料ソフトと比べて遜色ない」(大野氏)と性能には自信を見せる。



 広告はスキャン実行時や、セキュリティーを啓発する情報、天気予報などと同時に表示する仕組みだ。常に表示されることはない。多くの人が利用するセキュリティーソフトだけに、ATOKなど同社のほかのソフトウエアの情報も表示して導線として役立てる狙いもある。2012年9月までに100万ダウンロードを目指す。スマートフォン向けのセキュリティーソフトの開発も検討している。「まずはパソコン向けの実績を積んでから、スマホ向けも無料で提供したい」(大野氏)とした。



成長見込めるフォトブックにも参入



 同社はフォトブック作成サービス「cocoal(ココアル)」を3月に開始することも同日発表した。フォトブック普及協議会によると同市場は2009年に64億、2011年に74億円、2012年には95億円(予測)と右肩上がりで成長を続けている。結婚、出産、子育て、入学/卒業、旅行など活用シーンは限られるが、一定の需要が見込めるとして同市場に参入することを決めた。



 サイズは縦21cm、横28cmのワイドと縦横21cmのスクエアの2タイプ。価格はワイドが3780円、スクエアが2980円(どちらも送料は525円)。CMYKの4色にライトシアンとライトマゼンタを加えた6色印刷で、競合他社のものよりも色の階調表現を豊かにした。価格も既存のものより500円から1000円ほど安い。



 Webアプリケーションで写真とテンプレートを選択すれば作成できる。サービス開始を記念して、期間限定で誰でも1冊無料でフォトブックを作成できるキャンペーンを実施する予定だ。



(文/三浦善弘=日経トレンディネット)



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引用:初期費用も更新料も無料! ジャストシステム、新総合セキュリティーソフトの勝算