皆様、こんにちは。のどかな陽気の日々となりました。
有限会社 三島石装石材の三島正行です。
ご縁をいただいたお客様に
感謝の気持ちを込めて石屋だよりをお届けさせていただきます。
今月のタイトルは、「石は硬い。そして私は石頭」です。
参考文献「三つの石で地球がわかる 藤岡換太郎」
私たち生物の体は、基本的に水素と炭素から作られています。
石は主に酸素とケイ素からできています。
どちらも同じように元素からできているのに、
生物の体は軟らかく、石は硬いのはなぜでしょうか。
石が硬いのは、
石を形づくっている造岩鉱物が「結晶」という構造をつくっているからです。
小さな分子たちがムラなくぎゅっと集まっていれば全体として硬くなることは、
なんとなく想像できるかと思います。
構造的に硬いというお話しの次は、文学的に硬い話しに移ります。
石にまつわることわざや慣用句は、非常にたくさんあります。
皆さんもいくつも挙げることができるのではないかと思います。
例えば「石のように黙る」という表現があります。
石は「沈黙」や「口が堅い」ことをイメージさせることから使われる言い回しです。
しかし本当に石が黙っているかといえば、そうでもないようです。
それどころか、石は意外に雄弁で、おしゃべりなのです。
ひとつの石は、実に多くのことを語ってれます。
そこに含まれている鉱物を調べることで、
その石がいつ、どのような場所で、どのようなでき方をして、
その後、どのような歴史歩んできたのかまでわかってしまいます。
さらに、それらの石が持っている様々な情報と、
その石の年代とを照合していくことで、地球の歴史がわかります。
逆に地球の履歴は石からしかわかりません。
石は雄弁家として名高いローマ時代のマルクス・トゥッリウス・キケロのように、
非常に饒舌な語り部なのです。
それから、「石の上にも三年」とか「石橋をたたいて渡る」という言葉があります。
これらからは、石がじっとしていて動かない、
堅牢ではあるが何とも鈍重なものという印象を与えます。
しかし、石も長い時間をかければ動くのです。
それも地球を縦横無尽に、何ともダイナミックに動きます。
そして動きながら石自身も変化していきます。
こうした石の変化の歴史が、
すなわち地球の進化史となっているのです。
道端の石ころ一つでさえも、
それがどのような歴史を辿って私たちの目の前に現れたかを考えると、
あだやおろそかにはできません。
最後に、詩を紹介します。
石が語る声なき声こそ真実の声である
石が綴る文字なき文字こそ
真実の詩である 石の沈黙よ
沈黙からくる 充実を学びとろう
坂村真民全詩集第二巻、愛石唱より
皆さまも身近な石たちと語り合ってみてはいかがでしょうか。
有限会社 三島石装石材