皆様、こんにちは。季節の変わり目ですので、お体には十分ご留意ください。有限会社 三島石装石材の三島正行です。ご縁をいただいたお客様に感謝の気持ちを込めて石屋だよりをお届けさせていただきます。
今月は「洗骨」ついてお話し致します。参考文献「月刊石材」
昨年の大河ドラマ「西郷どん」のオープニングで、西郷隆盛が太平洋を見晴らす岬に立つシーンがありました。
そこは鹿児島県に属する奄美大島の宮古崎という絶景地です。奄美大島は、日本の離島では佐渡島に次ぐ面積を誇る島です。現在人口6万人ほど。2060年には32,000人ほどと現在の半分の水準まで落ち込むとの試算もあります。
奄美の集落には、神が通る道や、神を祀る祭場があり、祭りの日には人々は神を出迎え、もてなします。奄美には土着的なシャーマニズムや、精霊信仰などが混じった珍しい宗教形態が今でも残っています。
島の北部の龍郷(たつごう)町には、西郷と愛加那が暮らした家があり、その近くにお墓もありました。男系の一族がイエと墓を継承するしきたりが今でも受け継がれていて、沖縄の影響を色濃く受けているようです。しかし、お墓の形は沖縄の亀甲墓ではなく、五輪塔や和型の本土に準じたものが一般的でした。
奄美では、2000年初頭まで土葬の風習が残っていたそうです。土葬の場合、死人を埋葬してから三年以上経過すると洗骨を伴う改葬(遺骨の移動)が実施されます。洗骨は文字通り、土葬された遺骨を取出して海水などで洗い清めることです。隣の沖縄ではかつて海に面した洞窟などに遺体を放置して朽ちさせ、洗骨して納骨する風葬が残っていました。しかし、1970年代で完全に姿を消しています。
洗骨は女性の仕事であり、「最後の親孝行」とされています。取出した遺骨を海岸に運び腐臭を我慢しながら塩水で洗い清めるというから、肉体的にも精神的にも過酷な仕事であります。それもこの二十年ほどで民間の葬儀社が島に進出し本土並みの一般的な葬式が定着し、なくなりました。
葬送文化の喪失は、ムラの繋がりを弱体化させる一因にもなるのではないかと考えさせられます。※2019年2月に奥田瑛二らが演じる「洗骨」という映画が上映されました。「家族を一つにしてくれたのは骨になった母でした」という言葉が印象的です。
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