「SpaceXのスターシップ打ち上げ失敗は、実は意義深いものだった」(その2) | 定年後の風景

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「メタロックスエンジンによる排気ガス」
今回の記事でラプターエンジンの燃料がメタンだと初めて知りました。ロケット燃料は灯油原料のケロシンに始まって、スペースシャトルで水素エンジンとなり、今回初めてメタン燃料に進化しました。シャトルの水素エンジンは優れていると思いましたけどね。

 

そのために発射炎の色が変化するとありますが、気づきませんでした。炭化水素燃料よりクリーンで効率が良いとありますね。確かメタンやアンモニアはクリーン度が高いものの、毒性など扱いにくいと思いますが。効率と推力を追究するとそうなるんですかね。

 

しかしそれでも水素エンジンが、クリーン度と原理的には優れてると思うんですけどね。多分は価格的な追究が大きいと思いましたけどね。水素エンジンは確か高価で製造が難しかった気もします。


「ホットステージング」分離の成功」
これは何をやってるかと言うと、1段目のロケットを3本噴射したまま、2段目を切り離してます。この3本のラプターロケットで1段目は地上に降下して、地上に垂直着陸して、回収再使用するために必須の技術だったですね。

 

そしてこの技術で以って、1段目を切り離した直後に、1段目が爆発したようで、これで切り離しは成功したと言えるかは微妙だと思いますよ。切り離しによる影響で1段目が爆発した可能性が大で、記事にもそう書いてますね。

 

とにかく1段目が地上に着陸回収されて、2段目がその後、飛行続けて初めて、このステップが成功したと言えると思いますよ。現象としては、2段目切り離しのシークエンスは成功しましたが。以降のステップに、何等かの影響で移行出来なかったのは確かでしたからね。

 

これは記事にも書いてますが、私感ではやっぱり残りの30基のラプターの停止に失敗してるためとの印象を持ちましたね。ラプターエンジンは当初から。帰還時のエンジン停止に苦労してました。これまでのロケット開発史上で、エンジンを止める技術が殆ど無かったからです。

 

全て燃料尽きるまで燃焼させて、自然に停止する方法を取ってたと思うので、燃料残して停止させるシークエンスのソフトすら無くて、一から開発したのでは無いかと思ってます。それがやっぱり今回も足引っ張ったですかね。

 

高空で多数のエンジンを停止したのは初めてでは無かったかと思いますよ。これは中々今後の実験も難しいと思いましたけどね。まあ段階が進むほど試験は難しくなるだろうとは思いますけどね。


「分離成功という達成」
これは書いたように、成功と呼ぶのは難しいだろうと思いましたけどね。現象としては分離してますが。今回の打ち上げ試験は。この部分が最も重要だったと記事にも書いてますね。「今回の打ち上げ試験では、「ホットステージング」システムによるステージ分離はSpaceXにとって重要な目標だったため、この達成は大きな意味を持つといえます。」


「一時消えてしまった上段部分」
ライブ中継中に、この2段目の宇宙船部分が見失れたようです。基本的結果的に、順調な2段目切り離しに失敗したあと、この宇宙船部分の自己破壊シークエンスが遅れて見失われたようです。即ち自己破壊システムが順調に作動せず、暫く予期せぬ落下したようでした。


「高度約148kmまで上昇」
これで結果的に、今回の打ち上げ試験で、高度約148kmまで上昇し、なんとか準軌道飛行は成功させたとありますが、この高度は既に2019年から2021年に既に成功させており、記事では今回の結果は「今回のミッション早期の失敗はおそらく驚くべき結果といえるでしょう。」と書いてます。

 

なので、かなり深刻に進捗が後退したようでした。以前の成功がどう言うものだったかは確認出来ないですが。


「発射台は無事だった」
これは前記したように、水噴射と発射速度の向上で、破壊が劇的に軽減されたようでした。


「将来を見据えて」
この写真見ると、発射前のロケットを固定するロックが細かく多数で、行われていたことが分ります。サターンの場合は、大型の6基くらいの留め金具で固定していて、発射離床時に外していたと思います。

 

マスクは次回3回目の打ち上げ試験は、3~4週間後以降には可能と言ってるそうです。サターンⅤの、所謂無人打ち上げ試験は2回だったと思いましたが。ほんとうにスペースX社のこの方法が安く上がってるのかは正直分らないですが。

 

アポロは3回目のアポロ8号で、有人月周回飛行に行ってます。それ以降10回の有人打ち上げを成功裏に行いました。スペースXのロケットは何回使われるんでしょうね。