「ポスト・アポカリプス」 | 定年後の風景

定年後の風景

定年後や病気のこといろいろ書いてます

 

 

2014年英国アイルランド合作となります。また出て来ますがアイルランドが国だったか忘れました。例によって異星人かの巨大物体が突然世界中に大挙して出現して空に居座る一番よくある侵略ものパターンでした。これのもともとの創始者はかのクラークの「幼年期の終り」だと思いますよ、きっと。

 

まあこれで攻撃されたのか、人類が攻撃してその反撃でいてまわれたのか詳細は分りませんが。既に文明は消失した英国の片田舎で、侵略により父を亡くした優秀姉と、侵略で視力を無くした弟と、そこに紛れ込んでくる報道関係男性と、彼を追ってくるワル一家の戦いの話です。

 

異星人か異界人かの人類文明が滅ぶような天変地異が起こってますが、ドラマはそれとは殆ど関係無しにまあ予想通りに進んでしまうところがよくあるパターンで寂しくもあり、しかし本作はさらに人類には全く無関心に只ひたすらマシン達が何やら地球に穴を掘り地中深くから何かの鉱物を採取してるようだと情報は入ってます。アマ無線だけが生きており電源は太陽パネルと電池と言ってます。

 

壮大で超絶技術持ちながらやってることは19世紀の鉱山作業のようなことしてます。アンバランスでそうはならないと思います。またわざわざ邪魔な進化猿がうじゃうじゃ居て文明まで作ってる惑星に来て偵察しながら見つけたら殺すような雑用しながらやってるところがこれらマシンは阿保やと思われます。

 

恒星間飛行もしくは異次元移動して地球へ来てます。火星や土星で好きなようにやったらよろし。太陽系の惑星は同時に出来ましたから組成は同じです。とまあ文句ばっかり書いてますが作品自体は絵面、演出、演技はよく出来ていて、それが故に途中でまあSF的期待は無くなりましたが最後まで見ました。

 

有名子役出身女優が出ていてよい演技してたと思いますよ。雲を抜けていくつも居座る異界巨大物体の造形はありきたりですがよく出来ていて、そこから光る小型マシンが夜空の中をゆっくり仕事のために発進し、偵察と地球鉱物採鉱に飛び立つ場面は、一体に彼らもしくは彼のマシンどもが人類に無関心に何がしかの活動してるのが何気にリアルでした。

 

しかし異界マシンはずっと偵察していて、人間見つけると光様の武器で攻撃して来て焼き殺すようなことしたり失明させたりはするようです。唯一アスベストだけが彼らからの発見を逃れられるのも文系ぽいです。はるばる異星か異界から来て、わざわざ偵察して一人見つけては殺すなど暇な奴らでおますわ。

 

核兵器なり中性子兵器で全滅させてからゆっくり採鉱作業しいやと思うけどな。お金勿体ないのかな。

 

(以下ネタバレします)とまあそう言う世情不安治安不安の中で頼みのお父さんは町に出掛けてやはり異界マシンに殺られ、田舎町の一軒家に姉と弟の二人が不安に住んでいる所に、ある時怪しげ青年が一人現れ、それと共にワル一家5人が彼を追って現れて来ます。

 

まあ言ってしまうと青年は妻と幼子を殺され、仇のワル一家兄弟の弟を殺し、さらにその仇討ちに追って来て家にまで侵入して来て姉を襲いますが、今度は青年はワル一家のその旦那を締め殺してまいます。そしてその遺体を返してくれたら去ると言うので、大人しく渡すと奴らはそのまま引き上げて火葬して埋葬してます。

 

しかし彼らが去ったと思いうろうろと、まだ父の死を知らない盲目の弟が彷徨い出ると、奴らに捕まりアジトの小屋に監禁されます。こらアカンと姉と青年はそれぞれショットガン構えて小屋に攻め込み、二人をシバキ撃ち殺し、最後の母親は何故か偵察に来た空飛ぶ異星マシンに身を晒して光攻撃で消失してしまいます。

 

異星偵察マシンが上空に来ると小屋がガタガタ振動するので、当然重力を制御して飛んでるようです。そしてまあこうして地上のモメ事が決着すると、やっぱり何故か巨大人類文明破壊物体はすう~と消えて行き地球での19世紀的採掘作業は終了したようで去って行きました。

 

石炭でも掘っていたのか。いやレアメタルでしょうか。まあその消え方から次元移動してるように見えました。そしてまあ地上のイザコザと人類文明の根幹を揺さぶる出来事は全く関係なしに進んだと言う、SFは末世的雰囲気だけ拝借して終わると言う話でした。

 

まあ雰囲気は良いのでこう言うのが好まれる賞をいくつか取ってるようでした。映像は雰囲気ありよく出来てると思いましたよ。ファンタジーでしょうね。映画いろいろの一本として書き始めましたが結構長くなり評判も悪くないようなので一本ものにしました。お姉さんが常時携帯してたシルバーのM870と思しきショットガンは美麗に輝いていました。