「ブログと本の出版の危険な話」
ちょっと前は立て続けに国際ロマンス詐欺が来たのを記事にしていました。
ようやく収まったと思ったら今度は新手のものが来たので、
警告もしくは注意喚起として書いておきます。
それはズバリ「本を出版しないか?」と言う依頼です。
≪詐欺ではないが「高額出費」を伴う落とし穴≫
この問題は詐欺ではない、と言う点にあるので要注意です。
しかし高額の金を取られるのは同じです。
いわば「合法的に財布を空にされる」タイプのビジネスです。
≪ブログに届いた「出版依頼」の正体≫
さて最近、私のブログ記事に某出版社から立て続けにいいね!が来ました。
何となく、近々メッセージが来るぞと思ってましたらやっぱり来ました。
長文で何となくそれっぽい事が書いてあります。
耳に心地のいい、その気にさせるような。
要するに結論から言うと、
これは「自費出版」の話です。
本を作ったら、それが紙媒体なのか電子なのかはともかくとして、
要するに、
「貴方が(高額の)お金を出して本を出しましょう。
販売努力は(一応)弊社がしますから、
売れなくてもそこはご勘弁」
と言う内容です。
≪「出版出来る夢」に潜む心理トリック≫
このビジネスモデルはかなり昔からあり、
特にブログが始まった20年くらい前は一時期非常に盛んでした。
ブログだけでなく、
何らかのSNSをしていて、
書いたり動画や写真の投稿が大好きな人の、
好奇心やプライドを徹底的にくすぐって来るものです。
大抵のSNSユーザーは心の奥底のどこかで人気になりたいと言う欲求があります。
これは別に恥ずかしい事でもなく、
誰でも持っている承認欲求とか親和動機とか呼ばれる自然なものです。
本の出版依頼はこの心理を実に上手く突いて来るから恐いのであります。
≪本当に本を作る点が「詐欺ではない」理由≫
通常のこの手のものは、
本物の詐欺ではない限り、
リアルに本を作る点にあります。
これのどこが問題なのかと言いますと。
この手の出版社はやたらと調子いい事を言って来ますが、
出版業界にいる人なら皆理解していますが、
「売れる訳がない」と言う冷酷な現実を知っている点にあります。
もちろん可能性はゼロではありません。
極々稀に大当たりした例も無い訳ではありません。
でもそれは奇跡に近い確率だと思っておきましょう。
日本の現在の書籍出版数は年間7万冊くらいと言われています。
(総務省統計の概算)
この中でベストセラーになるのは僅かなのは分かるかと思います。
≪出版社が「正式に依頼」して来る条件とは≫
ではここで、ベストセラーにはならずとも、
出版社が売れると本当に思って、
執筆依頼を正式にして来るレベルについて書いておきたいと思います。
最近は人気YouTuberが本を出す例が多いので、
ここでは私の趣味である登山書について考えてみます。
ちょうど最近立て続けに人気登山YouTuberが、
見事に人気順に本を出版して来ました。
第1位「かほの登山日記」
第2位「MARiA麻莉亜」
第3位「安涼奈の山登り」
先ず、この人気登山YouTuberベスト3の共通する特徴を挙げます。
「この3人は全員テレビ出演がある」
これに尽きます。
続いて、
登録者数は順に33.8万人、25.6万人、5.97万人です。
人気動画の視聴回数は10~170万回くらいはあります。
この数字が出版社が正式に依頼をして来るレベルだと考えておきましょう。
≪正規出版が出来ないレベルとは?≫
逆に言います。
・テレビ出演が無い
・登録者数が1000人前後
・視聴数が1000回前後
絶対に、絶対に、正規の出版依頼なんか来ません。
必ず、逆に貴方がお金を出して下さい、と言う要求なのであります。
ここをしっかりと理解しておかないと、
場合によると何十~何百万円のお金を払うハメになります。
≪では売れる可能性は?≫
もしかして売れる?と考えたら危険過ぎます。
大抵、ブログを書いている人なら、
読書もしているはずです。
今までの人生で自費出版の本を買って読んだ事があるでしょうか?
かなりの読書家であっても、無いか、あっても数回でしょう。
売れる訳がありません。
もし売れたらもちろんテレビでも大騒ぎして話題になります。
あいにくそんな例はほとんどありません。
≪冷静にチェックすべきこと≫
出版依頼が来たら、
改めて自分のフォロワー数とアクセス数をチェックしましょう。
フォロワー数が5万人でアクセス数が毎日5万くらいあったら可能性はありますが、
そうでない限りにおいて、
貴方のお金が逆に狙われているのであって、
絶対にお金儲けの話ではありません。
出版依頼が来た瞬間は誰でも嬉しくなるものです。
しかしその「嬉しさ」を利用されるのがこのビジネスの本質です。
要注意です。
≪まとめ≫
・出版依頼は「詐欺」ではなく「高額な自己負担ビジネス」
・「本当に出版出来る」ことが逆に危険
・売れるのは極一部の著名人かインフルエンサーのみ
・自費出版を検討するなら、まず冷静に自分のSNSの数字を見よう
終わり
余談:
実は以前、もう亡くなった親戚なのですが、
ある日突然電話があって驚いたのであります。
まだ当時あった渋谷の東急文化会館にいた時だったと鮮明に覚えています。
「本を出さないかと依頼があったんだけど、
どう考えたらいいのか?」と言うものでした。
もちろん上記の回答をしたのでありますが。
書くのが大好きな人ほど引っ掛かり易い危ない話です。
